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テーマ:信頼が壊れた時…(9)
カテゴリ:テレビ番組
庭のイベリス
日曜日に「鎌倉殿の13人」を観た。頼朝が梶原景時に命じて上総介広常(かずさのすけひろつね)を謀殺した場面である。 上総介と言えば頼朝にとって大恩の人であり鎌倉殿を支える大黒柱の人である。上総介は頼朝の父義朝の御家人だったが1159年の平治の乱で義朝が平氏に敗れた後平氏に従っていたが頼朝が石橋山の戦いに敗れて没落の危機にありながら安房で再挙した時2万の兵を率いて参戦してくれたおかげで頼朝は鎌倉殿の地位を得られたのである。今度謀叛人の棟梁として上総介を暗殺したが、謀叛人どころか命を救ってくれた人である。木曽義仲を討つという頼朝に対し同じ源氏同士で殺し合いをするのに反対の御家人はそれまでにも頼朝に不満を持っていたので団結して頼朝を失脚させようとした。その時北条義時等の計らいで上総介に反乱軍の党首になってもらうことになった。そして圧倒的な勢力になった反乱軍が頼朝の御所を攻めようとしたとき総大将の上総介の一声で頼朝の首は助かったのである。 頼朝にとってはお世話になった人ではあるが御家人としての勢力が群を抜いて大きいこと、頼朝は朝廷と連携して平家打倒を目指していたが上総介は朝廷はどうでもよく、頼朝を棟梁に東国の独立を考えており、意見の違いはあったが頼朝を支える気持ちには変わりなく、最後の段階で頼朝の命を救ってくれた大恩人には変わりないのである。 今回の謀叛騒動の責任をとってもらう形で上総介を謀殺したのである。大軍をもつ上総介に力ではかなわないので1人で御所に来させてそこで殺してしまったのである。今まで何度も助けてもらい常日頃も一緒に酒を飲んだりして付き合っていた上総介を殺してしまう頼朝の残忍性、冷血性が恐ろしくなってしまいその夜は眠れなかった。鎌倉時代は自分が殺さなければいつか自分が殺されるという時代だったのかもしれないが、恩義ある部下を謀殺する頼朝の冷血さには戦慄した。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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