今が生死

ガザニア・リニアリス

今蓄膿症の手術を受けて退院してきた。
目の前にハエや蚊が飛んでいるように見える飛蚊症になってしまい、その原因を調べる一環として頭部CT撮影したところ右蝶形骨洞に濃度の高い液体の貯留があるとのことで、蝶形骨洞蓄膿症で今は鼻の症状はなくても手術した方が良いと言われて日曜日に入院して本日土曜日に退院してきた。
月曜日に手術を受けたが全身麻酔なので手術そのものは知らぬ間に終了した。しかしその後は鼻出血が続き不眠もあり、大変体調が悪くて手術とはこんなに大変な事かと思い、土曜日までに良くなって退院できるだろうかと心配していたが、一日ごとに良くなって今朝退院前に少し鼻血が出た程度で退院してからは出血がなく普段の体調に戻ったみたいだ。
「この手術で飛蚊症が治るかどうか分かりませんよ」と言われていたが、今も飛蚊症はあり、蓄膿症と飛蚊症は関係なかったのかもしれない。しかし今は手術直後だが数日したら飛蚊症が治るかも知れないということもあり、あまり期待しないで経過を見ることにする。
入院案内に今はコロナなので個室予約は出来ませんと書いてあったので大部屋に入ったが入院してみたら個室に入っている人もいたし、空室の個室もあり入院時に言えば個室にも入れたみたいだった。
でも大部屋のお陰で様々な事を体験させて頂いた。私が入院した翌日には40度の発熱の小児科患者と蓄膿症手術の人、大腸ポリープ切除の人が入院してきた。一昨日は腎結石手術の人が入院し昨日手術を受けた。
そこは混合病病棟で耳鼻科、小児科、消化器外科、泌尿器科等様々な患者さんが入院してきた。看護師さんが検温に回ってきてくれたので自分も検温してもらえるのかと心構えていると自分の受け持ち患者さんだけ検温して出て行ってしまう。また看護師さんが来たので今度は自分だろうと思ってもお隣の蓄膿症手術の人だけ検温して出て行ってしまう。受け持ち制になっているからだと思うが、いつも今度は自分だろうと居住まいを正して待っていても他の人の所にばかり行って自分の所には来てくれない。拍子抜けと言うか寂しさを随分味わった。4人部屋なので検温に来たら診療科は違っても全員一緒に検温してもらいたいものだと思った。
私も回診で8人部屋や4人部屋を回診しているが4人部屋で自分の受け持ち患者さんだけに声をかけて部屋を出ようとすると私の受け持ちでない患者さんが恨めしそうな顔をしていたのを思い出した。ある時は「後で何々先生が回ってきますからね」と言ったが不満そうだった。4人部屋のような小さな部屋では受け持ちが誰であれ回診に来たら自分にも声をかけてもらいたいのだろうなと思った。これからは必ず自分の受け持ち患者だけでなく、その隣に寝ている人にも声をかけようと思った。看護師が入ってきて自分にだけ声をかけないで出て行かれる寂しい気持ちを痛切に味わったからである。
医師は朝と夕方必ず回診に来てくれて、私は自分の病院で朝だけしか回診していないのでその病院の医師達はきちんとしているなと感心した。
その他食事の事やボタンを押してから看護師が来てくれるまでに随分時間がかかること等を反省材料にして自分の病院で生かして行こうと思った。