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カテゴリ:生き方
今日の新聞に、引きこもりの人々のために奔走しているNPO法人SSF(スチューデント・サポート・フェイス)代表の谷口仁史さんのインタビュー記事が載っていた。
引きこもりと言うのは学校や仕事に行けなくて家に引きこもり、家族以外と殆ど交流がない状態が6か月以上続いている状態とされている。 2018年12月の調査では15~39歳の引きこもりが54万1千人、40~64歳の引きこもりが61万3千人で40歳以上の方が多い数字が示されていた。引きこもりというと学校に行かない子供を連想しがちだが実際には40歳以上で仕事に行けない大人もかなりいるのだなと思った。 問「引きこもりは本人にとっても家族にとっても大変辛いものですが、私達に何かしてやれることがありますか?」 谷口「まず『つなげる』ということだと思います。本人も家族も傷つき疲弊して窓口とつながることが困難になっていることが多いので、周囲の人が力が貸せる状況であればその状況を専門機関につないで欲しいです。しかし引きこもり自体、他人に知られたくないと思っている当事者が多く、自分の悩みを簡単にうちあけてくれないので、押しつけがましいアプローチでなく、少しずつ関係性を作って行くことが必要だと思います」 問「何処につなげればよいのでしょうか?」 谷口「全国の都道府県や指定都市にある『引きこもり地域支援センター』という公的な窓口につなげていくのがよいと思いますが、私達のような民間機関につなげて頂いてもよいと思います。支援する側は皆その人のためと思って行動していると思いますが、相手のニーズに合っていないことが結構多いと思います。一人一人悩みも違えば、環境も違う、個性も違うので、それを弁えて行動することが大切だと思います。」 谷口さん達は引きこもりの家庭に入って何とか立ち上がって歩き出して貰いたいと願って行動するが、その際最も重要な心構えは、相手を否定しないことだと言っていた。例えば引きこもってゲームに依存しているケースが多いが、この場合 「ゲームばかりしていては駄目ですよ、家族がどんなに心配しているか考えて見て下さい」と忠告するだけでは効果は期待できない。谷口さんはその人がのめり込んでいるものを自分達も共有して、そのゲームの世界に入ってみて、ゲームの世界で彼らがどんな立ち回りをして何を目指しているかを理解することが大切だと述べていた。 谷口さん達が行っている訪問指導ではまず話しやすい関係性を作り、単なる答えありきの支援ではなく、相手のニーズに寄り添いながら支援しているとのことだ。 引きこもりで何十万人も仕事に就けない人がいることは日本経済にとって大きな損失であり、当事者やその家族にとっても楽しみを奪われた苦しい生活だと思う。 その人達を何とか救ってやりたいと、NPO法人を立ち上げた谷口さん達の努力と実践は素晴らしいと思う。相手の立場を尊重しながらのアプローチで、一人でも二人でも職場復帰できるように指導して頂けたらと願っている。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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