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テーマ:読書(8579)
カテゴリ:生き方
を角川文庫が文庫化して「ブッダ伝 生涯と思想」として出版された本を読み始めた。 今から2500年程前ネパール南部のインド国境の近くにあるルンビニー園でゴータマ・ブッダは生まれた。父は釈迦族の王族で母親はマーヤー夫人だったがブッダ誕生後7日で亡くなってしまい、その妹に育てられた。それでも王族の長男として大事、大事に育てられた。 王にしてみれば何不自由なく育てたつもりだが王子は心に悩みを持っており、29歳の時出家してしまう。その悩みについて「アンダッタラ・ニカーヤ」の中に外出時老人を見て、自分が老いゆくものでありそれは免れないものなのに、他人が老衰したのを見ると、考え込み、悩み、恥じ、嫌悪している自分に気づいた。 別の日には病人を見て、自分も病は避けられないのに他人が病んでいるのを見ると、考え込み、悩み、恥じ、嫌悪している自分がいた。 他人が死んだのを見た時も、考え込み、悩み、恥じ、嫌悪している自分がいた。やがて自分だって死ぬ存在なのに、こんな風に考えるとは、自分がいかに浅はかな人間で、健康で溌溂と生きているという誇りは消え失せてしまった。王室ということで特別に育てられ、思いあがっていた面もあったかもしれないが、感受性の強い少年だったのだなと思った。 現在でもこのような感じ方をする少年もおり、何千年経っても人間の感じ方は変らないものだと思った。ブツダは80歳の最後の旅にあって、臨終の間際にスパッダという弟子に向かって「スパッダよ、私は29歳で何かしら善を求めて出家した。スパッダよ、私は出家してから50年余となった」と述べており、この世において何が善であるかに悩み、その解決のために出家したと述べていたが、少年時代に老人、病人、死人に対して自らが感じたことに対してもよく考えてみたいという気持ちがあったのではないかと思われる。 最初からかなり興味深い内容だが、今後は出家後の修行の様子等を時々掲載させて頂く予定である。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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