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テーマ:俳句(532)
カテゴリ:テレビ番組
丹精こめて咲かせた朝顔
日曜日は6時35分からのNHK俳句を楽しみに観ている。本日は西山睦先生担当週で保育園と幼稚園機能を合併した保育園を設立した元園長がゲストで子供目線で見た多くの名句が紹介された。その番組の途中で数分間俳句同好の高校生グループ等の紹介番組が挿入されたが、その中である女子高校生が先輩の俳句甲子園提出句「新涼やきらいなやつの良いところ」に感銘を受けたと述べていた。私も感銘を受けたのでここにとり上げさせていただく。 夏も盛りを過ぎて秋風が吹いてきた頃、新学期も始まろうとしている時、嫌いなやつだなと思っていた人間にふっと好ましい所がみえて、あいつもそれ程悪い人間ではないのだな、と思えた瞬間を読んだ句だと思う。 倫理的には人を差別することなく、全ての人を同じように愛しなさいと教えられるが、卑怯な人やずるい人、横柄だったり、怠け者だったり、攻撃的だったりすると心の中では嫌いになる人もいると思う。でもある時の振る舞いをみたら「意外といいやつじゃん」と思える時があり、人間理解が深まった句と言えよう。 この句をみて反対の句が浮かんだ。「熱風に大好き人のやなところ」大好きで憧れていた人がいたが、この暑い盛りに、嫌なことをしているのを目撃して戸惑っている句である。「あばたもえくぼ」という言葉があるが、一旦好きになってしまうと少々なことでは嫌いにならないかも知れないが、何度も嫌なことをする人は結局嫌われ人になっていくのだと思う。 一つの俳句から色々なことに思いをはせた。俳句とは「古池やかわず飛び込む水の音」のように自然の一こまを切り取って句にする場合もあり、人間の心の動きを句にする場合もあるのだなと思った。 人間の心の場合は「人を憎んだり、嫌ったりしてはいけないのだ」と心に縛りをかけないで、あるがままの気持ちを詠めばいい句になるのだなと思った。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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