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2008年03月15日
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カテゴリ:中国とベトナム
 昨日出張から帰ってきたところで、風邪が治ったばかりでもあったのでゆっくりしている土曜日です。でも、ふらっとDVDを買いに行って見つけた映画がこれでした。
 
http://www.wisepolicy.com/lust_caution/

 実は前回香港に行ったお正月の際にもとても話題になっていて、その時DVDを買い忘れたのをとても後悔していたので、今回ハノイで見つけて早速買い、観てみました(と思っていると、もう日本でもとっくに公開されているんですね)。
 台湾出身の現代華人映画の有名な監督である李安の作品であるこのラストコーションは、大戦時に日本人に味方した中国人、所謂「漢奸」と、彼に近づき情報をとり、更には命を狙おうとする特務工作員との微妙な関係を描いたものです。まあ、その設定だけでも中国(特に大陸中国)では話題を呼びそうなのですが、それ以上にその両者の濃厚なラブシーンが話題を呼んでいます。自分も見てみて、正直びっくり!トニーレオンにしろ、若手女優の湯唯にしろ、いや中国映画でこれほどすごいのは初めて観ました。大陸ではこのベッドシーンは12分ほどカットされたそうですが、それを見るために完全版が上映されている香港に大陸中国人が観に来るほどの話題ぶりです。この点で、中国の文化当局の審理があいまいで、芸術の新たな挑戦を阻害していると、中国の文化人からも声が上がっているそうです。
 自分が愛読しているMLの中国現地メディア情報によれば、最近この映画に出演した湯唯がCM出演などを途中で打ち切られるなどしたことから、メディア界から締め出しを受けているのでは、という噂もあるとのこと。そこでも議論されていましたが、大陸女優の湯唯だけが迫害を受けているのであれば、監督の指導の下に映画に出演しただけの彼女にあまりにも不公平ですよね。やはり大きな背景には、映画全体が漢奸であるトニーレオンが格好良く描かれすぎているというところで、大陸当局としては何らかの制限を加えたく、それにメディアや産業界も過剰に反応している、と言った見方もあるようです。
 映画は全体に背景の描写や、戦時中の上海、香港の様子がとてもキレイに描かれていて、それだけでも観る価値があるかなと思いますし、ストーリーも非常にひきつけられるものがあります。エンディングは余韻を残した反面、もう少しあっても良いような気はしましたが、これは今後皆さんも見られるかもしれませんので、詳しくは触れずに。是非劇場で見る価値はあるのではないかと思います。





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最終更新日  2008年03月15日 19時06分29秒
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