戦略とは全社的勝ち方、戦術は部分の勝ち方
◆昨日育成協会の定例研修会が行われました。戦略と戦術を マスターする後半です。 DVD教材を用いた研修は、前半で終え後半はケーススタディを 用いた自社に置き換えて考えることにチャレンジしてみました。 戦略とは、全体の勝ち方のルール、またはその知恵です。 戦術とは、部分の勝ち方のルール、または知恵です。 サッカーで例えるなら、1対1の対決です。相手が抜けだすのを どのような術で防ぐかがこの勝ち方のルールです。 接客で考えるとある人が接客するとお客がリピートする確率が 上がるとします。この人は、戦術力が強いわけです。 それをそのままにしておくと、この人が接客したときはよいですが ほかの人だと力不足になるので、お客は減ります。 方や競争相手の店では、接客が高い人はいません。普通の人です。 普通の人ですが、教育訓練によってすべての人が平均以上です。 お客は接客してくれた人の顔はほとんど覚えていません。しかも だれに接客して欲しいかを選ぶこともできません。 したがって、特別にうまい人より誰がやっても平均以上になることが 店対店の勝負の分かれ道です。これは私の戦略です。 もっと戦略実力が高い人は、ほかのやり方でもっと高い成果を出すかも しれません。そのこと自体が知恵なのです。 話を簡単にするために、平均以上が接客業の分かれ道だと仮定します。 そうするとどのようなことをしなければならないかというと、突出した 接客の禁止です。自店にとって標準的なことをきっちりと行うことを 奨励しなければなりません。 店内での競争は禁止です。しかし団体戦でほかの店以上の接客を目指す ことが目標になります。これが社長が決めた勝ち方のルールです。 この戦略が正しいかどうかは、業績で判断するしか方法はありません。 飲食でも、個性を売りにする場合はあります。ホストクラブなどは おそらくそうだと思います。 この場合は、店内の競争をある程度推奨する必要が出てきます。 あくまで、他者との違いのよる競争です。 そして、それぞれがナンバーワン、ツー、スリーのホストをどのように 引き立たせるかのチーム制も考えられるかもしれません。 個性のある人から選択できる方が、客は嬉しいわけです。 自分の推しを持つことができます。これらを考えること自体が、戦略なのです。 戦術はホストの術なので、連絡の取り方を工夫したり話の話題を作ったり することです。戦術だけに頼るとナンバーワンホストの機嫌を損ねた時点 で、その店は終わってしまいます。 こうなってもよいように下からあがってくる体制を作ると決めるのも 戦略活動です。 戦略とは、常に全体を考えて手を打つことです。将来のことを考えて 今の手を打つことです。 企業の場合、お客と競争相手と社会との関係において全体のことを決めな ければなりません。したがって、これが正しいというのは、その時点では 解りません。後になって、業績として現れてきます。 ただしルールはあります。それが自社の立場によって、決める2種類の 戦略の考え方です。これについては、次回のテーマになります。<ライブde解説は7月28日チャンネルはここから>