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Imre

Imre

2006.11.06
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カテゴリ:意識・意識障害
先月、学会で発表した内容を掲載いたします。
(2回に分けます)

遷延性意識障害患者へのアプローチを考える  その1
- 音楽運動療法における一考察 -

【はじめに】
 遷延性意識障害とは、昏睡・閉じ込め症候群・精神的無反応状態等の病態が3ヶ月以上継続した状態である。原因はさまざまであるが、重度の運動障害を残し、日常生活動作制限も大きい。
 今回、遷延性意識障害を有する患者様を担当し、野田らが提唱している音楽運動療法を実践する経験を得たので紹介する。また他の意識覚醒を促す刺激方法も含めて、若干の知見を加えながら考察をする。

【音楽運動療法】
 音楽運動療法とは、脳血管障害等の脳損傷後に生ずる遷延性意識障害に対して、脳神経賦活・再生を目的として実施されている方法である。
音楽生演奏の下に介助にてトランポリン上下運動を実施し、患者のやる気を取り入れ、上下運動による前庭器からの強烈な平衡感覚刺激と音楽による聴覚刺激及び扁桃体に直接作用して情動を促通する刺激が、総合刺激となって上行性網様態賦活系を刺激し、意識障害者の意識を再覚醒させ、植物状態脱却の効果が期待できる方法である。

【具体的方法】
写真で示している通り、当院ではフィジオボールで代用し、筆者は後方からご家族は前方から安全サポートも含めて補助的役割に当った。音楽演奏については野田が演奏収録したCDを、CDラジカセを用いて使用した。

【評価方法と実際の評価】
 意識障害の評価方法には、段階的に刺激に対する反応を評価する指標としてJapan Coma Scale・Glasgow Coma scaleが代表的なものであるが、より詳細に評価をおこなうために、日本意識障害学会が提唱している植物状態スコアリングを使用した。また即時的な効果を評価するため、痙縮の評価方法であるアシュワーススケールを使用した。


次回へつづく・・・・





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Last updated  2006.11.06 22:18:36
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