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10年かけて経口摂取可能、「食べたいですか」の問いに指で反応
*黒須 洋子:【ナースが行う摂食・嚥下リハビリテーション】 事例別摂食・嚥下リハビリテーションの実際 植物状態患者に対する摂食・嚥下リハビリテーション、看護技術、47(2)、178-184、2001 (173~185) 1997年7月受傷、植物状態になり1999年6月入院した頭部外傷後遺症、外傷性てんかんの36歳男性は、2年間、経管栄養で経口摂取は行っていない。入院時からジョークにタイミングよく吹き出し笑いをする様子が見られたが、瞬目、開口、掌握などの指示などには応答がなく、眼振が多く、追視もはっきりしなかった。 7月27日、VPシャントの開通により、眼振が減少し、注視、追視がはっきりした。8月18日より筋緊張に対し筋弛緩剤が処方され、頸部および四肢のリラックス、8月23日、10分ほどかけてオレンジゼリー1個(50cc)を摂取できた。9月5日、スプーンを近づけると食物を認知して自発的に開口した。2000年1月14日には3食とも経口摂取、3月には飲水必要量のすべてが経口で取れるようになった。 1986年3月受傷、植物状態になり1990年3月に入院した頭部外傷後遺症、高血圧の40歳男性は、入院時3食経管栄養、自発的意思表示はない。1990年9月より、プリン、ヨーグルト、ジュースなどの経口摂取を少し試みる。1999年からは昼食を全粥つぶし食で摂取している。父親の介助には緊張も見せず、看護者の介助の時とははっきり違う食べ方をすることから、介護者の違いをはっきり区別している。「食べたいですか」という問いに、左拇指と第2指を動かして反応を返す。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009.11.08 11:56:52
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