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カテゴリ:意識・意識障害
17ヵ月経過後にリハビリ開始し在宅介護可能に。怒り・笑いの感情出現、意識集中時間延長
*石井 雅之:遷延性意識障害、ねたきり状態で経過した外傷性脳損傷患者に対し,リハビリテーション治療が有効であった症例、リハビリテーション医学、40(Suppl)、S350、2003 (266) 交通事故による外傷性脳損傷が原因で発症から遷延性意識障害が継続し、ねたきり状態の24歳女性患者。発症から約1年5ヵ月経過した1999年8月、在宅での介護を家族が希望し、リハビリテーション開始時、意識状態は日中覚醒し開眼するものの、指示に従うことや意志を持った運動は認めなかった。 2ヵ月訓練後、聴覚的理解の改善がみられ、簡単な命令であれば意志疎通が得られ、訓練時に輪を棒に送り込む動作や靴の中に足を入れる動作などが企図的にみられた。座位耐久性と同時に全身耐久性も向上し、食事が介助にて可能な状況となり退院。 外来にて継続的に訓練を行い、2000年春に怒りの感情出現、2000年夏に笑いの感情出現し意識の集中時間の延長が見られた。1999年12月ではデルタ波中心であったものが、2000年12月では右後頭葉にアルファ波の出現が見られた。P300検査で認知面の改善と継続的な維持ができていることが示唆された。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009.11.26 00:12:22
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