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カテゴリ:音楽療法・音楽刺激
トラボール音楽・運動療法により最重症のクモ膜下出血患者が、経口摂取可能となり自宅退院
*竹中勝信:脳血管障害後の遷延性意識障害患者に対するトラボールを用いた音楽・運動療法の検討、リハビリテーション医学、39(Suppl)、S203、2002 *都竹 智子:遷延性意識障害患者に音楽運動療法を試みて、高山赤十字病院紀要、25、68-72、2001 http://www6.plala.or.jp/brainx/recovery2000.htm (295-299) 脳血管障害患者のうち、発症より3ヵ月以上を経過した遷延性意識障害患者6名。ひょうたん型の大きなボール(トラボール)に患者を座らせ、介助者が背後から支え、音楽を流し患者を上下に揺らしてリズムをとる。このトラボール音楽・運動療法を5~10分間、ほぼ毎日1~3ヶ月間行った。 【ケース1】 右被殻出血で発症し血腫除去術後1年5ヵ月経過の57歳女性は、音楽運動療法施行1ヵ月後にはスプーンを持たせると口に運ぶ動作が見られ、2ヵ月後は「おは(よう)」「こんばんは」などの発語を認めた。遷延性意識障害度スコアー59点(完全植物状態)から48点(不完全植物状態)に改善。 【ケース2】 左被殻出血で発症し保存的治療にて3ヵ月経過の63歳女性は、音楽運動療法施行1ヵ月後には体動を激しくする事で失禁を知らせるようになり、2ヵ月後には自力で体位変換や立ち上がりもできるようになった。遷延性意識障害度スコアー56点(完全植物状態)から21点(脱却)に移行した改善。 【ケース3】 最重症であったクモ膜下出血後の患者は、3ヵ月後に自力にて経口摂取可能となり、自宅退院した。 【ケース4】 他の3例のうち2例は、ほぼ不変(笑いが出現)、1例は嘔吐のため今治療を中断せざるをえなかった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2010.03.09 22:21:54
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