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カテゴリ:人間模様
冬枯れの芝生に放たれた炎のようだ。 あるときは静かにチロチロと燃え、 あるときは風に吹かれて勢い良く燃え広がる。 しかし、 レールの上を走る電車のようにはいかない 燃えやすい乾いた芝生がいつもそこにあるとは限らないからだ。 時に縁石に邪魔され、 時に黒土にさえぎられ 炎の勢いは弱まり 途切れそうにもなる。 かたや、 風向きにも左右されて、 一度消えかかっていたと思われるところから 思わぬ火の手が上がることもある。 主流と思われていたものが途絶え 亜流としていたものの枝葉が 炎の中心になることもしばしばある 時とともに、 燃え盛った火の手はいずれは消えてはいくが 風上から風下に向けて、 黒々と、 芝生は燃え進んだ証拠を着実に残すのだ。 ↓応援お願いします。 人の一生は曲がり角だらけだ。 山本周五郎(小説家) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007.04.02 19:47:15
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