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退職田舎医者 異国に住むの巻

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2007.04.02
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カテゴリ:人間模様
人生の流れは
冬枯れの芝生に放たれた炎のようだ。

あるときは静かにチロチロと燃え、
あるときは風に吹かれて勢い良く燃え広がる。

しかし、
レールの上を走る電車のようにはいかない
燃えやすい乾いた芝生がいつもそこにあるとは限らないからだ。

時に縁石に邪魔され、
時に黒土にさえぎられ
炎の勢いは弱まり
途切れそうにもなる。

かたや、
風向きにも左右されて、
一度消えかかっていたと思われるところから
思わぬ火の手が上がることもある。

主流と思われていたものが途絶え
亜流としていたものの枝葉が
炎の中心になることもしばしばある

時とともに、
燃え盛った火の手はいずれは消えてはいくが
風上から風下に向けて、
黒々と、
芝生は燃え進んだ証拠を着実に残すのだ。


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人の一生は曲がり角だらけだ。
                      山本周五郎(小説家)








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最終更新日  2007.04.02 19:47:15
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