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カテゴリ:人間模様
女房が言う、 「この頃仕事の能率が落ちたりてきぱきとは以前に比べてできなくなったかもしれないけど、その分仕事以外のことに目が行くようになったみたい」って。 もっというと、「家族の(特に妻である私の)気持ちに気づくようになった」てか? 若いころには気づかなかった? ………ん? 女房は言わなかったけれど、それって以前より多少ましな亭主になったってこと? 30代40代には中心となる自分の仕事で世の中に認められようと一生懸命なわけですから、 目標に向かってひた走っています。 それは誰でも同じで、自由競争の社会の中で生き残っていく過程でそんな時期がどうしてもありますよね。 社会的ストレスと、家族内での責任と背負って歯食いしばって来たお父さんはいっぱいいます。 まあ、最初から両立できるほどキャパシティの大きな人は、まーったく別ですけど。 年いくとスローダウンして、ものの見方が変化するのかもしれません。 あるいは峠を越えるあたりで、達成感から来るゆとりが生じるのかもしれません。 そういえばこの頃、ちょっとしたことで、 自然な自分の気持ちが現れたときに、ふっと心が安らぐのを感じることがあります。 それって、一番大切なことなのに、 自分の平均余命が短くなってきたのに気づいてやっと自覚できることかもしれません。 皮肉ですよね。 たとえば、土手に咲く小さな白い花を見て「美しいな」と思ったり、 ちょっとした、他人の良心的な行為を見て、強く心動かされたりするのです。 それだけで、生きていて良かったな、と思うことがあるのです。 そんな柔らかな感情が今まで無かったのかといえば、そんなことはありません。 ただ、心の中に湧き上がっても、 振り返るゆとりも無くてそのことに気づかずに過ぎて来てしまったのだろうと思います。 心の揺れが自然な形でふわっと現れたときに、それを素直に実感できる心の余裕、 それが幸せ感をもたらしてくれるのかな、と思います。 この、やさしい柔らかな感情と、幸せという心の状態は 共通の基盤の上に足を乗せて立っているのだと思います。 応援お願いします。 プチ、プチ、プチッ 人生の黄金時代は老いて行く将来にあり、 過ぎ去った若年無知の時代にあるにあらず。 林語堂 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007.04.03 07:05:35
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