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退職田舎医者 異国に住むの巻

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2007.04.03
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カテゴリ:若き医師は悩む
 

健康で長生きしたい、というのは万人の願いです。

ところが永遠に生きられる人は、一人もありません。遅かれ早かれ全員が何かの理由で死んでいきます。

このブログをお読みのあなたも必ず諸先輩方の行く末と同じ運命をたどるわけです。

 

死ぬのは怖い、そうですよね。

以前日本で、健康と長生きのお話で講演をして歩いていたときに、

会場内では、癌で死ぬのは一番いやだ、という声が圧倒的に多かったことを覚えています。

 

でも冷静に考えてみたら本当に癌は特別の悲劇でしょうか?

 

私が若い駆け出しの医者であったころ、ある若い実業家の方の主治医になりました。

病気からいえば、その当時治療方法さえ確定してない難しい癌でした。難しい癌であるがゆえに大学病院に紹介され、転院されてこられたわけです。

次々といろいろな検査をして行かねばならず、かつ日にちがたつごとに痛みや体の変調が進行していきます。

苦しい闘病生活に耐えていただくためには、医師と患者さんとの間の信頼関係が築かれることがもっとも大切です。患者さんの検査や治療に関する同意を得るためにも、本当の病名や予後について告知せざるをえない、と判断しました。

こんなことは当たり前のことですが、患者さんによっては、家族から本当のことは本人には言わないでおいてほしい、と懇願されることもよくあります。

 

どうすればいいのか、どうすべきなのか。医師自身も深く悩みます。

 

最終的に、その患者さんの幸せを第一に考えます。体は病魔にとらわれても、魂までは朽ち果てることの無いように医者はそっとご援助させていただくに過ぎないのです。

後悔しない生き方を選択させてあげなくてはなりません。

病気と闘う力や魂の安寧を何とか患者さんに勝ち取っていただかなくてはなりません。

 

自分はそのときに、まず最愛の奥さんに本当のことをお話しました。そしてその同意の上で、本人がしっかり受け止められる精神の持ち主であることを確認した上、病気の説明と、あと何ヶ月生きられるかというお話を申し上げたのです。もちろん、治療が奏効して完治する確率もです。

 

そのお方は、その日を境に、生きようとする努力が倍増しました。目が輝き、治療にとても積極的になられたのです。主治医の自分自身、これは奇跡的に治癒への道をたどっていかれるのではないかと、思いました。医者になってよかった、と思えるのはそんなときです。患者さんと力あわせて癌と戦っているという充実した日々でもありました。

 

しかし、

数ヶ月が経ったとき、やはり医学的な統計が正確であったことを認めざるをえませんでした。

 

でもそれからです。

その患者さんは、本当の生き方を選択し、人生を自分で切り開かれたのです。

症状が一時的に良くなったころ、外泊を取らせてほしいとおっしゃいました。わずか一週間足らずの一時退院ですが、彼はその間に、自分の事業を整理され、お子様たちの将来の設計をされ、そして残り少ない貴重な時間を奥様と愛するご家族とともに過ごされたのだと思います。

 

このあとは、書き記さなくても、皆様がご想像のように進行していきます。

 

しかし、彼は自分の荒波の人生と戦い、そして勝ち抜いて、自分で幕を引かれたのだと思います。

 

医者なんて、一体病気の何割を治してあげられるのだろうか?と若いころ、打ち沈んだことも記憶しているのです。医者は患者さんに教えられて学び、育っていくものです。

 

もし、彼が交通事故や一瞬にして意識失う病気でお亡くなりになったら、彼の人生の最後の章はありませんでした。

癌はその進行と予後がわかりうる病気です。それがゆえに、苦しむこともあります。

でも、ご家族の方と水入らずで、最後の大切な時間を苦痛無しで与えられるとすれば、考え方によっては、この患者さんのように人生に勝利できる方もおられるのです。

 

苦痛の無い、魂の安らぐ時間を患者さんに渡してあげること、それこそが医者に課された使命なのかもしれません。

 

 

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最終更新日  2007.04.03 18:18:22
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