〜瀬戸内豊海〜

　今年も13～15日、教信寺は野口念佛の法会がある。
12日の夜7時くらいに詣ると、既に幾らかたこ焼きなどの屋台もあり、念仏踊りとなどの為の櫓も組まれていて、地の大人や子供が数人ずつそここで固まり和んどってやった。
明日も戦没者慰霊や、秘仏開帳、絵説きなど。元々、8月15日が、教信上人の命日。一遍上人が、この地での示寂を目指し訪れる途中に遷化したほどだったように、後に、特に時宗の人達の聖地の一つにもなり、それを現在は新暦の月遅れの9月15日に会式を行っている。

教信寺

加古川市野口　教信寺　ユーチューブで見つけた

　教信寺自体は、天台なのですが、その辺は寺院経営の都合でそうなったのだろうと。でも念仏山教信寺という山号の通り、念仏唱えれば、それで良いよと、難解な学問や、苦しい行などなくても、つまり、そのような事に専念する事などできない庶民、貧民も、むしろそのような人達こそ、極楽浄土へ、ということを、言葉だけでなく実践したのが教信です。妻帯、肉食し、亡骸は妻が遺言に従い鳥獣に施したそうで。鳥葬みたいに。当時としては勿論、後に時宗や真宗などの勢力が拡大してから普及した生活様式を、山陽道最大級の賀古駅の側で営み、駅池という溜池を造など指導者でもあり、一方で自ら旅人の荷を運ぶなどもしたそうで。当時は職能差別は勿論、肉食への差別も生まれつつあったわけですが、池を水利だけでなく、魚を捕ったりするにも利用したようで、彼にとっては賀古のちそのような生活実践の面で、一遍や親鸞が範としたので、そういう流れの僧や信徒の人達もお参りに来られるそうです。