『はだしのゲン』が初めてＴＶ放送されました。
第２次世界大戦で広島の原爆投下に被災し
父と姉弟を失った少年が、生き残った母と兄弟と
強く生き抜いていく物語。


奇しくもその翌日、似たような半生を送った祖母が
満９１歳で、この世を去って行きました。
自分の子供たちに見守られて本当に眠るようだったそうです。
とても空が高く青く、澄みわたる日でした。


祖母が２９歳のとき、夫（祖父）を戦争で亡くし
すでに自分の両親とも亡くしていた祖母は
その後の混乱した情勢の中、残された４人の子供を
女手ひとつでたくましく育てあげたそうです。


兄弟姉妹の中で年長だった母から当時の苦労話を
よく聞かされていました。
着物も座布団もすべて投げ売ったこと。
近所の心無い人々から嫌がらせをされたこと。
そして『あきらめない強さ・負けない強さ』を教わったこと。


愛する夫と死別して６２年。
今頃は『待ちくたびれてたよ．．．』なんて
祖父に言われながら、再会を果たしているのかと想像すると
悲しいはずの祖母の死なのに、少し笑みが浮かんできます。


おじいちゃん。
二人分がんばったおばあちゃんと
楽しく安らいだ時間をいっぱい過ごしてあげてね。