昨秋~冬に、ちらっとここでも触れたんですが、
私の父は昨秋10月に余命宣告を受け、今も療養中です。
上の写真は、今日、父に届けたなおちんの手紙です
父の病名は、神経こう腫(グリオーマ)。
脳腫瘍の一種です。
腫瘍を見つけてもらったときには
すでにピンポン玉大になっていました。
9月末の入院直後に急に容態が急変し
立つことも食べることもできず
意識朦朧とした状態にまでなりました。
病名を主治医の先生から告げられたとき
『たぶん腫瘍は3ヶ月前からできたのだと思います』
『6ヶ月前には、何の兆候もなかったと思いますよ』
『このまま治療せずにいたら、あと2ヶ月...』
と、この病気の恐るべき進行の速さを知りました。
『2ヶ月...』
母も私も言葉も出ませんでした。
その後、すぐに腫瘍摘出手術を受け、
食事も普通に摂れるようになり
年末には杖をついて歩けるようになりました。
これまでの無沙汰を帳消しにするかのように
私はほぼ毎日病院に行き
これまでにないくらいたくさん父と話をしました。
そして『お正月は自宅で...』という
本人と家族の希望と、病院のはからいで
一週間だけ帰宅することができました。
手術と治療で年越しできた父。
家に帰ってきたときの
父の嬉しそうな顔は忘れられません。
その1ヵ月後の1月末。
再び、腫瘍が見つかりました。
でも、あの5~6時間の及ぶ摘出手術。
術後の激しい頭痛との闘い。
副作用が辛かった放射線と化学療法。
父がこれに耐えて乗り越えても
永らえられる命は数ヶ月という事実。
さらに悪性腫瘍摘出手術の場合、
脳の正常な箇所も多少は切除せざるを得ないため
体機能や人格に後遺症障害が現れることもありうる事実。
長く考えることなく私たち家族の出した結論。
『再手術はしない。』
父は最後まで父らしく生きてほしい。
たぶん本人もそれを望んでいるはず。
『桜を見られるかどうか...』
その頃、主治医の先生の言った言葉に打ち勝って
父は細々とですが、今日も闘病しています。
なおちんには、一緒に遊んでくれた元気な姿を
おじいちゃんの思い出として記憶していて欲しいので
春のお花見以来、衰弱した父には会わせていません。
その日、何気なく携帯で写した写真。
なおちんの代わりに、父の病床に飾ってあります。