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2005年11月29日
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  < 人生儀礼と祖霊化の儀礼の対応 >


  誕生と死の対応は以下の通り

  出産⇔葬儀   産屋⇔喪屋    産飯⇔枕飯   産湯⇔湯灌
  産衣⇔経帷子(きょうかたびら)  赤子命名⇔死者の戒名

  これは、此の世での誕生とあの世での新たな門出が対応しているということだ
  こういうところからも、肉体は借り物であり、たましいの成長が
  此の世でもあの世でも、大切なことと信仰されていたことがわかる。

  それでは人の成長過程にはどう対応するのか??

  お産の忌み明けの宮参り(前回話したが、氏子に入ること)
  ⇔死の喪が明ける四十九日の中陰
  
  歯固めの餅噛ませの百日祝い⇔百箇日法要     初節句⇔初盆   
  初誕生⇔一周忌   七五三⇔三周忌・七周忌   十三祝い⇔十三周忌
  成人式や結婚式(成長の証)⇔弔い上げ(死者のたましいが清まって祖神となる)

  
  基本的には、昔は病気などが多く、それから守るために赤子時代には様々な
  儀礼を行い、氏神さまに守っていただく形をとったのであろう。
  現在、このような風習が減少したのは、医学の発達もあるかもしれない。


  死霊も供養しないと祟るものとして恐れられたために、
  此の世のほぼ対応する儀礼により子孫や僧侶により、供養された。
  この供養を受けて、祖神さらに氏神(産土神)となった神は、
  子供の成長を守ると信じられたのだ。

  
  ( 余 談 )
  米(コメ)のことをシャリという、舎利は仏教では骨である。
  日本人はコメを主食として、
  穀霊によりたましいが成長すると思っていたと話したが(餅の歯固め)
  もしかしたら、日本人は骨となり土に帰った祖先は
  稲が芽生えたと同じように再生すると信じたのかもしれない。

  様々な国々にも見られるが、脱皮する蛇や蟹が儀礼で扱われるのは、
  生まれ変わりや無事なる成長を祝う意味においては重要なファクターと考えられる

  
  次回からは、「鎮守の森」、そう自然とカミのダイナミックな関係です


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最終更新日  2005年11月29日 05時50分18秒
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