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一 夢 庵 風 流 日 記

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2006年08月20日
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”私の誤診であることを希望するのです”



せっかくなので尾崎紅葉の話を少し書かせていただこう。 紅葉は明治時代、学生作家

のハシリである、その紅葉が金色夜叉で絶頂の頃に、胃癌に倒れたのだ。 そのときに

医者が漏らした言葉が上のものである。 紅葉は酒の力をかりて、日記帳に次のように

書き記す、「ああ、予は死の宣告を受けたのではあるまい乎!」これは病骨録と呼ばれ

現在の闘病録のハシリであろう。 彼の頭の中に、小説「多情多恨」を褒めてくれた漢

学者・依田学海が浮かび、「73歳の依田先生は、今なお矍鑠として、37の己は病床

に残喘を保って居る」と書き、苦しみぬく。 結局彼は、「長生必ずしも多福ならず、

夭折必ずしも薄幸ならず」と、慰めの気持ちを書き付けた。そして、「生」と「死」は

ふたつでセットの「親密な朋友」であり、「同胞」であるという死生観に達する。


”生は宸禽の囀る如く、死は晩鐘の度るが如きもの乎”



「生は、朝の鳥が気持ちよくさえずるようなものであり、死は夕方、晩鐘が鳴るような

ものである」、朝が来れば必ず夕が来る、この当たり前のことを受け入れるには理論で

はわかるが、感情的には非常に難しい。


数え37歳、満35歳で逝去した尾崎紅葉の辞世の句に、素晴らしいものがある。


”死なば秋露の干ぬ間ぞ面白き”



夏の露だったら数時間で消えてしまうだろうが、秋の露だったら、かなり長い時間留まっ

ていられる、紅葉は数え37歳まで生きられた、素晴らしい作品も残すことが出来た、

面白い人生を体験することも出来た。 正岡子規の「糸瓜(へちま)」の絶筆にも通ずる

洒落な辞世である。



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最終更新日  2006年08月20日 12時59分07秒
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