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テーマ:ニュース(100222)
カテゴリ:事件・災害
毎年のように渇水が報道される地域が存在する、それは四国
その中でひときわ水利権問題をひきずっているのが香川と徳島だ 高知県にある「早明浦ダム」は吉野川そして香川用水へと給水する 四国の命綱 今年も台風4号が来襲する前には、貯水率0%に近づいていたのに 4号通過により、あっというまに貯水率160%を超えてしまった 実はこのダム、西日本最大の大きさであり、決して小さいものでは なく、渇水問題がダムが単に小さいからという理由ではなさそうだ ここから細かく見ていこう、まあ面倒くさがらず読んでくらさい まず地理的要因だ、さあ、香川はどこ? 徳島は? 答え、香川は瀬戸内、徳島は太平洋側だ、この地域の特性として 瀬戸内は極端に年間降水量が少ないことがあげられる ちょっとこちらをクリックしていただきたい → どうぞ 香川の少なさは異常ともいえる、全国では44番目・・・ケツから3番目 徳島はそれなりに雨が降り、なんといっても吉野川が命の源となっている 徳島は早明浦ダムができるまで、山間部(高知県につながる山々には相当 な雨が降り、降水量は全国平均の2倍という膨大な量)に降る雨がそのま ま吉野川に流れ込み、洪水に悩まされてきた土地だ 当たり前のことだけど、吉野川が干上がったらアウトなんだけどね~ 渇水に悩む香川と洪水に悩む徳島の問題を解決するためにつくられた 早明浦ダムは期待の星だった 実はここからが問題・・・・ 1976年、吉野川上流に早明浦ダムを建設したとき、香川県と徳島県と の間で給水の配分が決まり、吉野川の既存の年間水流7.72億トンは徳 島県のもので、早明浦ダムの完成によって増えた6.57億トンについて 徳島4.1億トン、香川2.47億トンとなり、結果として、徳島は計11.82 億トン、香川は2.47億トンという配分に決まった この水はさらに生活用水(厚生省所管)、工業用水(通産省所管)、農業 用水(農水省所管)の三つに細分化されるので生活用水にまわる水量は どれほどかわかるであろう 香川も徳島も年間使用水量は5~6億トン、そこで香川県知事は徳島側に 水の配分比の是正を懇願したが徳島側はノー ここまで読むと、徳島=悪徳商人のように思われがちだが、徳島の吉野 川流域は昔から洪水だけではなく干ばつに悩まされてきた地域であり、 「水」にはとてもシビアになっている、また元々香川には、ため池があ ったのだが、それをつぶした経路もあり、香川は水問題に対して努力が 足りないという持論もあるようだ 日本にいるとピンとこないのだが、「水」は資源であり、古くから「水」 を争って隣国同士が戦争を起こしてきた経緯もある、昔話で隣の農家の 水を自分の田んぼにひいてとっちめられたとかいう話をよく読んだでしょ もともと降水量が少なく、ダムを利用できる河川がないという自然の摂 理に対して抗うすべは節水しかないのだろうか? 讃岐国、現在の香川県に生誕した空海は治水工事のプロ中のプロ 彼だったら聡明な頭脳で科学的に分析し、対処にあたったであろう ということで次回は、科学が自然を凌駕する? 「海水淡水化プラント」のお話を書いてみようと思う 一 夢 庵 風 流 日 記 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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