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テーマ:ニュース(99891)
カテゴリ:事件・災害
イージス艦「あたご」と清徳丸が衝突して、清徳丸の乗組員二人の生存が 厳しい状況となった事故が起こって、かなりの時間が経った ここで事故の分析をしておきたい まず知っておいて欲しのが、互いに直進し衝突の危険がある場合、両者が 面舵(右折)で回避することが原則となっている ただし、これは絶対ではない、陸の道路と異なり信号があるわけでもなし 道があるわけでもない海ではそのときの状況判断がとても大切であり、 実際に慶次が船舶免許を取る際にお世話になった教官も何度も状況判断の 重要性を強調しておられた 下図を見ていただければわかるが、正面衝突の可能性は少なかったため 金平丸は一度面舵、その後取り舵で回避している、しかし清徳丸はわざ わざ面舵であたごの前に航路を取っている 法律的にはこの行動は正しいが、死んでしまう行動が正しいとは当然 いえないのだ なぜ、清徳丸は直前で右に舵をきったのか? 正直、理由はわからない、メディアではいろいろ言われているが、証拠は ない 軍艦に限らず大型船舶が進路を急激に変えることは出来ないため、警笛や ライトで危険を知らせ、小型船が回避することが暗黙の了解になっている 間違えて欲しくないのは、大型船舶は横着をしてそこのけそこのけと航海 しているのではないのだ(ここまでは一般的な話) といま書いたが、実はあたごが警笛を鳴らしたか否かが非常に問題だ あたごの乗組員は鳴らした、清徳丸の僚船の乗組員は聞いていない 参考:読売新聞記事 として真っ向から証言がぶつかっている 正直、今回、多くの記事や情報を集めて記事を書いているわけでは ないので、情報をお持ちの方は、ぜひいろいろ教えていただきたい あたごは約10ノットで航行し、舵を動かさず*コリジョンコースに 入っている、当直仕官が漁船団を認識している状況なら、一番安全な 方法は、警笛を鳴らし、漁船に避けてもらうことだ しかし、自動操縦をどこで解除したのか? 警笛は鳴らしたのか? 実は、ぶつかってはじめて気づいたのではないのか? となると、明らかな人為ミスではないか? そう、ここが今回の事故の一番の問題だと思う、果たして漁船に気づいて いたのか? もっと前に漁船団に気づいていれば、イージスが面舵をとり、それで問題は なかった、しかしあたごは直進したのだ、それも自動操縦で・・・ この一連の行動は、自衛隊以前の問題だ、船乗りとして失格である 余談だが、イージス艦は高性能のレーダーを装備しているのになぜ避けら れないのかという疑問をあちこちで見るが、対空レーダー、対水上レーダー と航海レーダーをまぜこぜにしてはいけない ここでは航海レーダーを使用、一般の貨物船が装備しているような汎用レ ーダーである、有事の際につかうレーダーと一緒にしてはいけない 某国の工作船にやられるという意見もあったが、まず日本近海で海保に 拿捕されて終わりだ、それを抜けたとしても、見張りがしっかりしてい れば大丈夫、逆説的にいえば、今回のような見張り連携では駄目であろう そして、いま一番の問題は、大臣に報告があったのはいつだ? 有事なんてないとたかをくくっているのではないのか? 在日米軍は間もなく去り、わが国の有事には全面的に自衛隊が担当する ことになるのだが、その気概すらないのではないか? *コリジョンコース・・・衝突コースのこと 一 夢 庵 風 流 日 記 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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