『トリツカレ男』
12/15東京行った話の後編です。国立新美術館を出た後、適当にぶらぶらしてたら道に迷いました一度建物に入って違う出口から出たらもう駅の方向が分からなくなって、同じ様なところをぐるぐる回ってて、電車の時間も近づいてきてて、もう開演時間に間に合わないんじゃないかと本気で焦りましたね!結局、線路と並行に歩いてたみたいでそりゃ駅には着かんわ状態でした。さてそんなこんなで開演にはギリギリ間に合いまして、キャラメル名物(?)の『電話の電源切りましょうタイム』にも間に合ったわけです。今回のキャラメルボックスの公演は、いしいしんじ原作『トリツカレ男』神戸公演を観て、もう一度観たいと思ったので勢いで東京まで観に行っちゃいました。てへ二度目でしかも原作まで読んだのですが、それでも全然見飽きない舞台でした。前回と同じところでまた泣いてしまった。。簡単にあらすじ。主人公ジュゼッペのあだ名は「トリツカレ男」。何かに夢中になると寝ても覚めてもそのことばかり考えてる。そんなジュゼッペが風船売りのペチカに出会い、彼女への恋にトリツカレる。ペチカは3年前にロシアから来た女の子。笑顔が素敵なんだけど、ジュゼッペはその笑顔にくすみがあるように見えてしまう。ハツカネズミのトトにくすみのわけを調べてもらい、彼女に心から笑ってもらうためにあらゆる手を尽くすジュゼッペ。ギャングのロミオのところにペチカの借金を無くすように頼みに行ったり、ペチカのお母さんの病気を治したり。それでもペチカの笑顔のくすみはなくならない。くすみの本当のわけは、ロシアにいる婚約者タタンだった。3年前に町に来てからずっと来ていた手紙が1年前から来なくなってしまったせいだった。ジュゼッペは以前トリツカレていた探偵の力を活かし、タタンの所在を調べようとするが、タタンは1年前に事故で亡くなっていたことを知ってしまう。それでもペチカの心からの笑顔が見たいジュゼッペは、自らタタンになろうと努力する。仮面をつけ、昼にはアイスホッケーをし、夜にはペチカの部屋の窓辺でペチカと話をする。ペチカもそれがジュゼッペとは知らず、タタンが来てくれたと思い喜ぶ。クリスマスの夜。ペチカはすっかり病気の治った母と共にロシアへ帰ろうとする。ジュゼッペは誰もいないペチカの部屋へ向かう。誰もいないペチカの部屋の窓でジュゼッペは窓に映ったタタンに話しかけられる。タタンはジュゼッペに「君に感謝している」という。死ぬ直前にペチカのことを考えてやれなかったこと、ペチカの名を呼んであげられなかったことを後悔している、ジュゼッペの中からペチカの話が聞けたことに感謝していると。ペチカからジュゼッペという名前を聞いてもう自分は行っても大丈夫だ感じたと。最後の頼みをジュゼッペに託してタタンは消えてしまう。結局タタンの最後の願いを叶えたジュゼッペは「タタン」ではなく、「ジュゼッペ」としてペチカと結ばれるわけです。この、タタンとジュゼッペの会話が本当に泣けるんですよ。一度原作でいいから読んでみてくださいよ!