『印度式』生活

ちょっとむっとしたのに何も言えなかったり
急に首輪を外された犬のように戸惑ったり

なんでもタイミングだけれど
ついてないなぁと溜息をつきたくなることもある

「後回しにしないでよ」
「ここにいなくてもいいわけ？」

その場で冗談ぽく言えば
よかったのかな

飲み込んだ言葉は
「私を」とか「私が」とか自分のことばかりで
なんだか悲しい
鏡を見たら
つまらなそうな顔がこっちを見ている

寂しい気持ちになるのは
自分の中にも同じように
誰かを寂しくさせる何かが巣食っていると
気付かされるから

雨に降られたときに
傘を持たせてくれなかったことに腹を立てるような心ではなく
何かを食べて元気を出そうとしたり
大好きなひとを思い出して涙するような
優しい心に憧れる
強い心に憧れる