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『印度式』生活

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2006.08.18
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カテゴリ:雑記
後出し日記第一弾でございます。

高校時代の友人から、久々に帰岡するので逢わないかとのお誘い。
「大原美術館に行きたいんじゃけど」
「ええよ~、確かネットでアンケート答えたら割引があるから、印刷しとくわ」

てなわけで、ホームページを開くと、

モダン・パラダイス
大原美術館+東京国立近代美術館 東西名画の饗宴
会期 8月15日(火)~10月15日(日)
会場 東京国立近代美術館


の関係で、主だった作品が出払っている様子。
更にUSBをプリンターに繋ぐと、ピピピ…と聞きなれない音。

「マゼンダ インクガナクナリマシタ」

ぅおおい!
替えインクのストックもないし、電器屋はもう閉まってるし…。
折りしも台風も近付きつつあり、我ながら段取りの悪さにぐったり。

事情を説明して、別の美術館にするかどうか訊いてみると
「日本画とか土器とかはあんまり興味がないから、やっぱり大原がいい」
とのこと。はっきりしててよろしい(笑)雲行き怪しいけど、行きますか~!

入り口では、ロダンの「カレーの市民」(上の写真)がお出迎え。
友人曰く
「ロダンも見たかったんじゃけど、東京には行ってないよな」
「あれは…運べんじゃろ(汗)」
自力で新幹線に乗ってスタスタ歩いて行く姿を一瞬想像。日本昔ばなしか…。

大原では

「インパクト 東と西の近現代 -もう一つの大原美術館」展

を開催中なのだが、常設展示品からは90点が東京へお出かけ中。東京近郊からやってきた友人は苦笑い。
ちぃたあ向こうからも遊びに来てくれりゃあええのになぁ、と言いつつ、大原の作品蒐集の礎となった児島虎次郎の作品や、エル・グレコなどを堪能。
二人で気に入ったのが児島虎次郎の「奈良公園」という作品。
長手の壁ほぼ一面に広がる、巻物型(?)の長い絵で、てっきり南仏の農村風景的なものだと思って見ていたので、端まで辿りついてタイトルを見た瞬間、
「奈良公園かよっ!」(byさまぁ~ず)
と大コケ。囚われない大らかな感じで、良かったです。
お土産は鹿せんべいかなぁ。

地階は主に現代アート。友人は写真が趣味で、写真学校にも行った人なので、蜷川実花さんの作品などを熱心に見ている。私はそこで山口晃さんの作品を見つけてびっくり。
槇原敬之さんファンの方ならご存知だろうが、『ほんの少しだけ』『LIFE IN DOWNTOWN』のジャケットの絵の作者、現代の浮世絵師。
作品は「倉敷金刀比羅圖」。ううっ、岡山が絵になってるよ…。
すっかり感激して、図版まで買い求めてしまった私。

さて、共通券を買っていたので、雨のそぼ降る中、児島虎次郎記念館のある倉敷アイビースクエアに徒歩で移動。何だかテンパってしまって、美観地区を通過するのを忘れる。ごめん友よ。

いろいろあったのだけど、最後についでのように寄ったペルシアの発掘品などを展示しているところに魚の形の水差しがあって、それを見た友人の一言
「洗いにくそうよな…って言うか、洗うって発想がないんかな?」
これがツボにハマってその後数日思い出し笑いする羽目に。

反省点もあって、やっぱり人に合わせて行動し慣れてないせいか、ペースが掴めなくて、ただでも疲れやすい(自分もだけど)彼女を疲れさせてしまったかなぁ、と…。

その後夕食をどこにするか、というのも、段取りもたもた。
彼女は「何でもいいよ」と下駄預けタイプではなく、具体的に希望を言ってくれたのだけど、クーポン券をひっくり返したりしながら、岡山だし「えびめしや」にしようと言いつつ出発して、結局10%OFF券が出てきて、先に近くを通りかかった「パスタフローラ」にUターンして入ることに。なんか振り回してるなぁ。
彼女はトマトパスタ、私は牛ほほ肉と豆のチリコンカン(だったかな)をチョイス。
これです↓

20060818パスタフローラ チリビーンズ

病気持ちの独身同士、話はやっぱり結婚方面へ。
私は叩いても埃も出ない状態なのだけど、彼女には長い付き合いで気心知れたひともいて、でもそのひとも心が弱くて、仕事を続けて家庭を持つ自信がない様子。
「仕送り夫婦ってわけにもいくまぁ」
って、まぁ、そうなのかなぁ。
趣味のサークルで他に気になるひともいるらしいけど、サークルでもその彼といつも行動してるので、多分付き合ってると思われてるんだろうなぁ、と。
「だって私家事苦手じゃし、一緒におっても面白くないし…」
「いや、面白いけど?自分から声かけんの?」
「かけんよそんなん。恥ずかしいもん。やるとしたら向こうから言わせるように仕向ける」
うーむ(笑)
意外と私の身近には恋愛苦手派もいて、その人たちの話を聞いていると、自分が高望みしているのか、どこまでなら許容範囲なのか不安になる、というような話をしつつ、チリコンカンをもぐもぐ。豆の種類が多くて、ひき肉じゃないところがなかなか不思議な感じ。美味しい。
なんだかんだ言って彼女は普段は故郷を離れて一人暮らしだし、趣味も持って生活しているし、そこで出逢いらしきこともなくもないし、私から見れば持久走で取り残されている感は否めない。
「(彼が)60点だったけど太って40点になったって。でも俺もハゲたから30点かな~って」
ダイエットも共通課題だったりするけど、これまたなかなか。

お互い時期は違えど、生きるのが辛くなった頃があって、二人で泣きながら電話した覚えもある。
だから今、愚痴は愚痴でもそれなりに生きる方向の話が出来るのは当たり前のことではないんだろう。
幸せの形はひとの数だけあるのだろうし、ハンデもひとそれぞれ。
焦ったり羨んだりせずに、ゆっくり進んで行けるように…。

…、と、10日以上経って若干オトナの境地に(笑)
その間に病気関連で、私にとっては天変地異的なことが起きて、未だに呆然としてるのだけど、それはまた次の機会に…。

大原美術館で学ぶ美術入門大原美術館で学ぶ美術入門

↑へぇ、こんな本もあるんだなぁ。
東京近郊の方、機会があれば東京国立近代美術館にもお運びください。





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Last updated  2006.09.01 04:16:18
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