nearness of you / Michael Brecker
常に、中断する権利を持たなければならない。常に、どこからでも開始する権利を持たなければならない。急いで、流れたい。急流になること。高速で動きたい。光速で。思考の絶対速度に達したい。footballにおいて、人はballを所有することができない。だれかに所有させることもできない。ballは味方と味方、敵と敵、味方と敵の間を行き来するだけなのだ。ああ、人生とfootballは完全にイコールに思える。ballを動かし、ballを奪い、ballを蹴るだけだ。嘆きも悲しみもない。ハーフタイムはあるだろうが、前半のポストやバーに当たったballを悔やんでも意味はない。ハーフタイムは短く、試合は最後の笛が鳴るまで続く。成功と失敗は相対的なものでしかない。ballはある。走れ。ballはある。蹴れ。人生は続く。08が終わろうとしている。総括するつもりはない。人生は常に中間に、途上に、ただ中にあるからだ。08も新しい1年であり、様々な変化があった。09にも変化があるだろう。常に。常に何かが動いている。常に何かが流れている。常に何かが起こっている。それが人生であり、世界だ。白黒のどちらかに分類するのでは余りにも粗雑だ。つまらぬ二分法ではつかみそこねる。常に。常にそうありたい。常にそうしたい。私はいくつもの外に開かれていて、外にさらされている。私自身が複数で、私の中を外が貫いている。常に複数の「と」、諸々の力の関係がある。常に何かの間に身を置いている。人生は創造でしかなく、差異は反復している。人生は多様だが、常にこのことに気づいていたい。常にこの真理を生きたい。ヨガをする。本を読む。音楽を聴く。走る。美味しい珈琲を飲む。旅をする。フィットする環境に身を置く。その時に、私の真理が浮上する。真理に浸される。貫かれる。ことばや感覚の流れが私を静かな喜びで満たす。それは幸福な時間で、私が長い時をかけて獲得してきたもの、身に付けてきたものだ。それはそれでいい。うれしい。しかし、ゴダールや蓮實重彦、ニーチェやドゥルーズ、道元から学ぶとは、その真理を常に現勢化すること、常に生きることなのだ。それが私の目標である。nearness of you / Michael Breckerdrums,bass,piano,guitar。豊かに広がるtenor sax,James Taylorのvocal,patのシンセギター。君の近くにいること。物理的な距離と関係なく、大切な何かの傍らにいることのかけがえのなさ。