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三田のいのしし 見て歩き日記

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2008年09月06日
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カテゴリ:読書

作家 鳴海 風さんは、江戸時代の数学”それも日本独自に発展した通常和算と呼ばれた”数学を研究された数学者とその後継者達を題材にした小説を書き続けておられるユニークな小説家らしい。

この”円周率を計算した男”の他にも次々に江戸時代から明治にかけて活躍された和算の数学者を題材にした小説を発表されております。

1. この小説の主人公は、我々の誰もが知っている有名な和算の学者関孝和のお弟
      子さん
建部賢弘と言う師匠勝りのお弟子さんのお話です。
      徳川幕府で言えば5代将軍綱吉から8台将軍吉宗の頃のお話です。

2.  師匠の席和孝が円周率を小数点以下10桁まで計算(他の課題もあり、ここっでや
      めていた)した後を受けて、21桁まで計算したことなどの経緯が述べられている。

3.  多分、この時代の著述は、この数学の専門書と言えども全て漢文で、数字も漢字が
       当てられていたものと思われます。
       例えば、現在、円周率はス-パ-コンピュ-タ-で計算されて、1073140000桁
       まで計算されている。
       これを漢字で全て表したらどうだろうか。
       我々は、多分、アンビリ-バボ-! と叫ぶであろう。
4.   その辺の苦心について、小説で触れられいるが、計算するのには算盤や算木など
       も使ったが、書き付ける紙に困って、家の襖やトイレの落し紙(トイレットペ-パ-)
       習字の手習い紙などの裏なども利用せざるウィ得なかったらしい。

今、一般的には話題にもならないが、江戸時代の和算の学者が日本の数学や暦、天文
     の研究の尽くした貢献は計り知れないものがあったらしいことをこの小説を通じて知
     ることが出来た。
ともかく非常に興味ある風景が見られるので、ご一読下さい。
私も三田市立の図書館でお借りしました。

さて、このように数学を漢文漢字で表しながら世界レベルで研究していくことの意義は色々在るでしょうが、当時の経済の基盤になっていた農業は、暦なくして語ることが出来ないらしいが、この小説でも関孝和さんを初め多くの数学者が暦の研究にこの和算を当てていたことを知り、なるほどと思いました。

また、この小説の主人公は最後は徳川幕府に仕えた武士建部賢弘だが、当時銀座、金座と言われたお金の鋳造所のお役人、地方農家の子供などその出自は様々であり、封建社会といわれながら、様々な場所、階層から数学者が輩出したが、
そのレベルが高かった事が、後に明治維新後日本があのように奇跡的に世界から脅かされないで存立できた要因の一つらしい。

遊学と言うか、一定の高いレベルの人間が地方を巡回して高いレベルの知識を教えて回り、地方で天才少年でありながら埋もれていた子供を江戸(東京)の最先端の学習場所へ結びつけたことも有効な働きであったらしい。

有名な神社仏閣の軒先?に新しい研究成果を題として掲げて、研究者を刺激することも盛んだったらしい。

今、日本はこれからの50年、100年に亘ってどのような経済活動を行えばよいか、1945年以来の社会が変革を必要としていて、もだえていることは衆目の見るところ異論の無い所でしょうが、この小説に見られるように幅広く、深く、人材が輩出して社会の変革に取り組んで欲しい。
そんな事をこの小説からも感じました。






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最終更新日  2008年09月08日 15時19分58秒
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