昔の狛犬と今の狛犬
気比神宮が道路の角にあり、この大きめの狛犬が神域を護っている風情が
見られます。
作成年代を記録しておりませんが、比較的新しい作風だと思われます。
左 吽形(口を閉じている) 右 阿形 口を開いている。
4月11日(水)から14日(土)まで妻と二人で、敦賀・福井市で遊びました。
少なくとも私が知っていた福井県は、織田信長公に滅ばされた朝倉義景公が
居た頃からが古い方でしたが、一向一揆など統治する側から言えば難しい
土地柄であったとの印象もありまいした。
また、北前船の数多い往来による経済的繁栄もあったことでしょうから、狛犬も
また、その経済的風土が反映しているかもしれません。
今は、訪問してか回遊してみますと、広々とした道路と、可なり立派な
公共の建築物などが数多くて目立ちました。
さて、
今回の旅で参詣できた神社: 写真を撮影出来た狛犬の数
1. 敦賀市
気比神宮 越前一之宮 1対 上掲の一対。
同 境内末社(猿田彦神社) 1対
金崎宮 1対
郷社 天満宮 1対
2. 福井市
足羽神社 2対
柴田神社 1対
佐佳枝廼社(サカエノヤシロ) 2対
毛谷黒龍神社 2対
狛犬は、信者による寄進が基になって設置されている例が多いので
私の如く限られた時間に撮影する者にとって、狛犬の配置数を
確認することはとてもできません。
撮影して廻って気が付いたこと。
それは、他の地域に比べて、現代の作風と見られる狛犬が目立ちました。
ここでは:
(1)従来風の狛犬 代表例として足羽神社の御本殿に近い狛犬
私の記録間違いでなければ昭和12年頃の寄進による。
左の吽形の玉を踏まえた作品も、別に地域、作品では毬であるのも多い
右の阿形狛犬の子供が親の胸の前で今にも飛び出しそうな格好が面白い
子供を前足で抑えている作風が多く見られます。
この作品より前の物は、より丸みを帯びているように思います。
(2)現代風の狛犬
いかにも現代風に見えますね。
非常に言葉づかいの悪い表現が許されるとすれば、角ばった狛犬
よく言えば、きりっとした彫刻の狛犬。
個人的な好み
私の大まかな印象としては、従来風の丸みを帯びた彫刻に親しみを感じました。
あくまでも噂にすぎませんが、現在の狛犬制作工場は中国とか。
かつて、岡崎市や大阪市、越前、松江、広島など、その土地の石材を用いた作品
が生み出されたと聞いてきましたが、その伝統が現代において継承されているの
でしょうか。
狛犬の撮影に当たって、年代を特定できる箇所を撮影しておけば良いのですが、
その辺の詰めが甘いので、ここにすべての写真を公開することは遠慮させてもらいますが大まかな彫刻の傾向として、従前の作風と現代風という見方の例としては
以上の2対でご理解願えるものと思っております。
一般的な狛犬の写真に関して、以上のように纏めてみました。
ご参考になれば幸いです。