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テーマ:こころの旅(60)
カテゴリ:読書
何かと話題のダ・ヴィンチ・コード
映画の公開をめぐって反対デモが起きたり、ヴァチカンが声明を発表したり。 キリスト教が文化の根幹をなしていない我々からすると、対岸の火事として楽しめる。 ダ・ヴィンチ・コードの中で挙げられている古代の異教や聖書編纂についての話しはよく知られたところであるが、イエスの子孫がヨーロッパにいたことや、シオン修道会なるものが実在し錬金術的な儀式にいそしんでいたというのは非常にあやしい話しだ。ましてやダ・ヴィンチがそれを暗号として書き残したというのはいかがなものか… ダ・ヴィンチ・コードの2匹目のドジョウを狙ってか、今度はユダの福音書なるものが売りに出されている。ユダはイエスを裏切ったのではなくイエスの指示によってピラトに訴え出たというのだ。 けれど、そんな話しはユダの福音書が解読される何十年も前からささやかれていたことだ。 さらにイエスは死んでおらず三日後にカシミールに逃げのびたという話しもある。 というのもユダヤ式の磔刑では半日ぐらいでは死なないからだ。 そのためわざわざ安息日を前にした金曜日に刑は執行されたというのだ。 事態を収拾するためにイエスとピラトが仕組んだ狂言処刑だったというわけだ。 義経ジンギスカン伝説よりは信憑性はありそうだ。 さて対岸の火事でない話しはどうだろう。 天皇家にまつわる歴史だ。 キリスト教に負けず劣らずスキャンダルの宝庫だ。 そもそも国家神道や天皇制は、キリスト教を模倣して国家統一の指導原理として明治政府が無理矢理つくりだしたものである。 日本の精神文化に対して明治維新が与えたインパクトははかりしれない。 何百年ものあいだ神仏習合だったものを政府が強引に引きはがし、寺も神社も国家の傘下に納めてしまったのだから。 その明治維新にまつわる話しとして、すりかえられた天皇伝説がある。 かいつまんでいうと、岩倉具視、伊藤博文らの策動により、非現実的な攘夷を唱えつづける孝明天皇を毒殺し、その後を継いだ陸仁親王(明治天皇)を暗殺し、長州藩が秘密裏に擁立していた南朝系の子孫である大室寅之祐とすり替え、明治天皇として即位させたというのだ。 読めば読むほどありえる話しではある。 少なくともダ・ヴィンチ・コードよりは信憑性がある。 誰かこのネタを元にミステリー小説でも書いてみてはどうだろうか? もしかすると当たるかもよ。 大室天皇考はこちら お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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