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カテゴリ:旅
伊勢を離れて神戸に向かう途中、丹生川上神社中社に行ってきた。
ここはマンガ「陰陽師」第八巻~天の川に行きて雨をいのること、の中でとても印象的だった三川合流の地だ。 途中とはいえかなりの山奥、細い道をうねうねとしながら向かう。 あまり通りたくはなかったのだが、天誅組終焉の地の前を通過していくことになる。(彼らも南朝方を玉に立てようとしたのだろうか…?) 川沿いに細い道を抜けてようやくたどりついた。 とりあえず拝殿にお参りして、右手にある井戸から御神水をちょうだいする。 味はうまいようなまずいような微妙なところだが、社務所でペットボトル入りで売られているので、おなかを壊したりはしないだろう… そう心配するにはわけがある。 丹生とは水銀であり、丹生と名のつくところはたいてい水銀の産地なのだ。 さっそく目当ての合流地に向かう。 川沿いに歩くとすぐに橋があって、マンガで見たのと同じ風景を見ることができた。 さらに川沿いに行くと吊り橋があって、滝へと渡ることができる。 ここはマンガの中で源博雅が笛を奉じたあの滝だ。 思ったとおり、まことに清冽な土地だ。と言いたいところだったが… ときはゴールデン・ウィーク。 しかも滝のすぐ後ろはキャンプ場として開発されている。 川沿いは家族連れでにぎわっている。 子供たちは川を駆けずり回り、おやじさんたちはビールをあおる。 何よりもそろいもそろってバーベキューなんてするもんだから、そこら中に肉の焼けたにおいが充満している。 勘弁しておくれ。ここは祈雨のために聖別された場所なのに… そんなところで肉を焼くなんて、洪水を祈るようなものでは? ここではどうか知らないが、雨乞いでは牛を屠って川に流すということが各地でおこなわれていたらしい。 牛の血で汚されたことに川の神が怒り、川を洗うために大雨を降らすというのだ。 もとは中国から伝わったものらしいが、「沈」という文字は雨乞いのために牛が流されるさまを象っているのだとか。 血では汚れなかったが、匂いがすごかった。 残念ながら、聖なる雰囲気はほとんど感じられなかった。 なんとかならんもんだろうか… お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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