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2011年08月30日
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カテゴリ:カテゴリ未分類
今日は山本貴志さんリサイタルの日でした。
行徳文化ホールI&I(あいあい と読むらしい)まで行って来ました。

行政が運営してる(らしい)ホールで、昔だったら文化会館とかなんとか、そんなふうに言うような規模の小さな小さなホールでしたが、一階席はほぼ埋まっていました。
ピアノはスタインウェイ。

今日いちばんビックリしたのは、タカシのピアノの音の大きさです。

音がデカイ。

一番前で聴いたからというのもあるだろうけれど、あまりの迫力に圧倒されました。
怖いくらい。

怖いというのは、特に、ベートーベンのピアノソナタ「熱情」

ああ、このままぐるぐると引きずり込まれてしまうのか、と思いました。
私、どこへ連れて行かれてしまうんだろう、と…

ある方のブログに「熱情」についてこんな解説がありました。

「外面的には荒れ狂うようなパッションにあふれていますが、それを生み出しているのは寸分の隙もないほどに造形された構成です。
その意味では、ベートーベンの中期ソナタの最高傑作と言って間違いはないでしょう。
しかしこのパラドックスはピアニストに大変な困難を課します。
なぜならば、氷のような冷静沈着さを持って荒れ狂わねばならないのです。禁欲的なまでにその音楽的な構成を再現して見せないと作品はガタガタになります。かといって、それをきちんと仕上げるだけでは肝心のパッションがスポイルされてしまいます。
その困難さゆえに多くのピアニストがチャレンジし続けた作品だと言えます。ただし、冷静に狂うのは難しい!!」

コレよコレ! こう表現したかったの。
ほんとう、この通りに感じました。
タカシの「熱情」、まさに、まさにこの通りです。
寸分の隙もなく楽曲を構成して、身の毛もよだつほどに荒れ狂ってました。

そのほか…

タカシの息づかいもハンパなくよく聞こえてきて、うるさいぐらいですw
曲が盛り上がってくると、ダースベイダーのような「スーゴー」という音が聞こえてくるので、何かしら、と思ったらタカシの息づかいでした 爆

さらに、右ペダルの使い方、というか押さえ方がすごくて、もうドスンドスン踏みつける、いや、足裏を叩きつけてるので、音がすごいですw

どちらにせよ、一番前ならではのライブ感でした。
一番前って良いですね!
ピアニストの空気が伝わってきますね。
ピアニストはじろじろ見つめられてイヤかもしれないですけどw

休憩をはさんで第二部はリストのプログラムだったのですが、
「ラ・カンパネラ」の盛り上がりがすごすぎて、どこまで鐘を鳴らしまくるのだろう…とこれもやや不安を覚えつつ。
しかし後ろの席の、ピアノに詳しそうなカップルの男性のほうが「ブラボー!」と叫んでいたので、良い演奏だったのかも。

最後の「ファウストワルツ」

これがまた、もうあまりに素晴らしくて、もう本当に素晴らしくて、感動でした。
ショパンとベートーベンとリストと、3人の作曲家のプログラムの中、リストはちょっと力が入りすぎなのでは…やっぱりショパンのほうがいいのでは…などと思ってしまったのですが、この「ファウストワルツ」は素晴らしかった。

関係ない感想ですが、今日、タカシのベートーベンを聴いていて、ショパンとベートーベンというのは、曲の作り方? いや、そういうのはおこがましいけれど、曲の構築法が違うというか、なんだろうなぁ、なんて言えばいいのかわからないけど、そういう違いが弾き方やのめり込み方や、ひいては聴き手の受け取り方も違ってくるというか…
「名曲探偵アマデウス」の見過ぎかもしれないけど、ベートーベンというのは、限られたフレーズを手を変え品を変えて組み立てていくという挑戦をしていた、みたいなことを番組の中で言っていて、それはショパンと全然違うので、いきおい弾き方も違ってくるような気がしました。

あとは~…今回、

リサイタル1曲目が

なんと! なんとショパンの「舟歌」、リサイタルのチラシには載ってなかった曲名なので、

感動で涙が出てしまった

だってこの曲でタカシのファンになったので…

2~4曲目はエチュードだったので、これは1曲ごとに拍手しなくても良かったのに、最初のエチュードが「黒鍵」でまたこれがとっても素敵(っていうか緻密でパワフル)だったので、すっかり忘れて拍手してしまい、他の方も拍手している方がいて、

タカシが「あ、いや、ここでは拍手しなくていいんだけど…」みたいな顔をしていた 汗

スンマセン 滝汗

私は一番前で思いっきり拍手してたので、タカシの困り顔と目が合ってしまった、ような気がした。
気がしただけかもしれないけど…そんなことで目合いたくないんだけど 涙

そうそう、そんなことで、ピアノソナタ「熱情」これも第一楽章終わって拍手している人がいたので、第二楽章と第三楽章、ぶっつづけで弾いてたような気がするんですが、違ったか?
勘違いか?

(あとでわかりましたが、この曲では、第二楽章と第三楽章を続けて弾くのだそうです)

しかしすごかったです。



エチュードの3番目が「革命」で、これがまた~
すごい革命起きてました。
こんな革命聴いたことねーよ、ぐらいの迫力でした。
ショパン、そーとーイカってこの曲作ったんだな…と思いました。


タカシのピアノは腹にキます。
月並みな表現ならば、ねちっこいとか、重いとか、そういうことになるのだろうけれど…
でも、もたれません。
それがすごいと思います。
胃にもたれないで、感動だけが残る。
すごいなぁ~。

タカシの演奏を一番前で聴くと、あの演奏スタイルとか顔とかw
そんなの気にしてる暇がないくらいの音なのです。
これって、これってすごくないですか?!

タカシ、こんなにまでもアグレッシブな音だったんだ~…という感じの…

CDではわかりませんでした。

さて

全プログラム終了後、タカシのトークまで!

第一部が終わると、もうその日の仕事は全部終わったような気がするくらいヘロヘロ(とは言わなかったけど、そういうことw)になるそうで、楽屋で栄養ドリンクを飲むそうなのですが、それを飲むと、今度は第二部で指が速く動き過ぎて、自分が着いて行けなくなってしまうそうです。
そのトークを聞いて、第二部のすごさにちょっと納得いきましたw

タカシは、弾いてるときとそうじゃないときのギャップがすごすぎて、本質的には変態なのかもしれないなw という思いを新たにした、今日のリサイタルでした。

変態って…いや、ワルクチじゃないです!
なんと言えばいいのかわからないから、そういう言葉を使ってみたのですが
(タカシ、ごめんね)

サイン会でのタカシは、とっても良い人オーラ全開で…
「舟歌聴けてカンドーです!」とお伝えしたところ、あ、そーですか、って感じでしたが 爆
まぁ見知らぬオバサンにコーフン気味にまくしたてられても、タカシ、困っちゃうよねw

でもとにかく、タカシの舟歌をナマで聴けたこの感動を、タカシ御本人にお伝えしたい! と、激しく思ってしまったのです…ごめんね。

なにしろ

会場について真っ先にプログラムを開いたら、一曲目が舟歌だったので「うわっ うれしっ ふなうたっ」とつぶやいたつもりがかなり大きい声だったらしく、前を歩いていた男性が振り向いてニコッと笑っていました…というくらいなので…恥ずかしかったです。でもそれくらい嬉しかったのさ!




それにしても、

タカシのファンがたくさん!
サイン会は長蛇の列でした。
だってCD売り切れてたもの。


プログラム

(一部)

舟歌 嬰へ長調op.60
練習曲第5番 変ト長調「黒鍵」op.10-5
練習曲第9番 ヘ短調op.10-9 ★去年のショパコンでは、聴いた記憶のないエチュード…
練習曲第12番 ハ短調「革命」op.10-12  (以上 ショパン)
ピアノソナタ第23番 ヘ短調「熱情」op.57  (ベートーヴェン)

(二部)

狂詩曲 第15番「ラコッツィマーチ」 ★これもすんごかった~!!!
愛の夢 第3番
ラ・カンパネラ
ため息
ファウスト・ワルツ  (以上 リスト)

アンコール:練習曲第4番 嬰ハ短調op.10-4 ★これも素晴らしかった~!!! ぶらぼ~!



タカシ、素晴らしい時間をありがとうございました。
そしてダンナよ息子よマルよ…母を一人にしてくれてありがとうwww






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最終更新日  2011年08月31日 01時19分10秒
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