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カテゴリ:自然保護
平成 21 年3 月
白山・奥美濃地域ツキノワグマ広域協議会による 白山・奥美濃地域ツキノワグマ広域保護管理指針 を見ていて思ったのですが・・ P7の(3)広域指針の内容 1)目標設定 ウ) 人間活動地域へのツキノワグマの大量出没の要因を減らし、 集落から離れた地域でのツキノワグマの定着化を図る。 このことについてです。 石川県では、頭数管理計画として クマの捕獲数(有害駆除数+狩猟数)の上限を 生息数の10%までとしているので 推定生息数700頭以上としているので 毎年70頭を目安に捕獲しています。 管理計画として平成21年5月~平成22年4月までの 有害駆除数と狩猟数が70頭以内におさまるようにしているわけなのですが 普通ならば、今年度の4月は今年の捕獲数に加えられると思います。 しかし、21年度の上限捕獲数-(21年度の有害捕獲数+狩猟数)の 余りの分を22年度の4月に捕獲を認めているのです。 なぜなら、2月15日までの普通の狩猟期の期間では 石川県ではクマを狩猟しにくいからだという理由からなのだそうです。 雪もとけ、クマが冬ごもりから出てきた 一番狩猟のしやすい4月に頭数管理の名目で クマの捕獲を認めているのです。 それは、クマが生息していて当たり前の 石川県でも奥の地域、白山の麓の旧5村や 金沢の犀川ダム周辺 銃を使い、全く狩猟と同じように行われます。 石川県の中でも比較的安心して生きられるはずの奥のほうの 田舎の山で、そういうことを行われた場合 生きるために危険を回避しようとする野生動物は 銃で撃たれるような奥の山や森より 人里に近いような、銃を使えない場所に 移動しようと本能的に考えるのではないかと思います。 銃で追い回される奥山と違って 自分の存在を見つけられない限り 人間がウロウロしている場所=銃で撃たれる心配が少ない からです。 そこで、先ほどの 白山・奥美濃地域ツキノワグマ広域保護管理指針における ウ) 人間活動地域へのツキノワグマの大量出没の要因を減らし、 集落から離れた地域でのツキノワグマの定着化を図る ということと矛盾しないのだろうか?と思うのです。 100歩譲って、現在の石川県の頭数管理が人身被害の予防のために 人里に近い場所に住んでいるクマを『銃ではなく』 捕獲檻などで捕獲するというのならば まだ、(ほんの少しだけですが)納得できるかもしれません。 しかし、現在、石川県で行われている 頭数管理は春先の一番クマの価値が高い時期に 奥山(といえるような場所で)狩猟と全く同じ方法で 銃で行われているのです。 石川県では、22年の4月末までに21頭のクマが捕殺されました。 同じような形で、22年4月末日までに新潟では30頭、 北海道でヒグマが24頭捕殺されています。 この3県が捕獲頭数で突出していました。 前年度の捕獲数上限の足りない分だと言われれば それまでなのですが・・ なんとなく、人間の都合でそのようなことが行われている事実が 腑に落ちないのは私だけなのでしょうか・・ 環境省のH22年度におけるクマ類の捕獲数(許可捕獲数)について 現在は5月末までの数字 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2010年07月06日 20時44分34秒
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