泣くに泣けない… 。
今日は土曜日、外来には会社がお休みの男性がいつもよりも多い。また、週末のこともあり、明日から旅行に行くのでと風邪の治療を希望しておいでになるかたも数人おられる。一人はバッチホリスティック研究会の国際教育プログラムでレメディーのお勉強もしたことのある女性で、私に今度東京で開かれるチベット医学のセミナーの事なども教えて下さる。ー地元の情報に限らず、患者さまに教えて頂く口コミ情報はとてもありがたい。この方は、自分でレメディーを選べるので、彼女にとっての当院は、レメディーの小売店みたいになっている。 最後は少し重い心療内科の患者さんで44歳のT.Aさん。この方にはレメディーのカウンセリングを行う。会社の中では中間管理職、責任感が強く仕事をすばやく完全にこなせないと自分を責めている様子。不眠と焦燥感、頭痛などに悩まされている。ストレスが亢じて仕事場でも簡単な判断が下せなくなることもあるという。ー先週この症状にレスキューレメディーの頓服を指導した。ー結果は良好で、飲むとすぐに楽になり、落着くとのこと。仕事の様子を聞き、「ご自分を責めておられるんですね。ー責任感が強いのですね」と言うと、しばし涙がにじむ。そして堪える。「ああ、自分ではそんな風に思った事はありませんでした」と。彼のレメディーには今までのインパチエンツ、レスキュー、ラーチに、エルムとパインを加えてみることをお勧めした。《男は泣くな、言い訳をするな》といった教育も一種の男女差別だが、今の社会はそれで良しとしている。長年競争社会、学歴社会で生きて来て、40歳をすぎて病気で苦しみ出す男性も多い。ーかれらの人生が、生き方の変化を求めているのだろう。ーそれでも彼等は涙をこらえる。こんな世界じゃあ泣くに泣けない… 。「どうかこの土日はのんびりしてくださいね」と、帰る背中に呼びかける。