眩しい光で目を覚ました。きょうも暑くなりそうだ。台所の板の間にソファを持ち込んでそこで仮眠をしている。起きればすぐに珈琲&飲食ができ仕事の机も同じ板の間にあり、パソコンもクーラーも天井旋風装置も資料など雑多な紙類もここだけに集中するから、便利。疲れたら横になり眠くなればそのまま寝てしまう。もっともクーラーはよほどでなければ使わない。室温は午前11時現在で27度。開け放った窓から桑の緑の光と熱風がよじりあってなだれこむ。空はすっかり夏の青さで谷底から吹きあげてくる風はしわぶきのマイナスイオンを含んで涼しい。ここ半月は時間の流れが光速の1.5倍ほどはやい感じだ。起き抜けの散歩の途中でどこかのじいさんがマムシを針金の輪で締めて捕らえているのを目撃し、感心しながらながめているわたしに黒猫便がダンボールの包みを運んできた。ひどく重い。注文してすっかり忘れていた古本だった。サインだけすませて家のほうへ運んでおいてもらい、旧道から見晴らしのいい峠道の隘路に横滑りして標高でいうと500メートルほどにある岩場へすすんでみた。ここには小さな滝がある。夏草が茂りちょっと軽装にサンダル履きでは危ないとおもったが、渓流のイワナの棲む大岩の蔭まで回りこむ。苔の濃い緑の奧にじっとこちらをうかがう生きものの目の気配を感じて安心し、それから数メートルほど沢を転げ落ちサンダルの片方がながれた。まったくケガもなくこれですっかり目も醒めて、きょう一日がゆるやかにおごそかにはじまりそうだ。
家にもどると、まんなかの部屋に猫ども母子三家族13匹が上がりこんで、かってに避暑していた。
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Last updated
2006.07.04 11:46:04
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