カテゴリ:【三ツ目が行くでやんす!】大志篇
あっし、図書館で仕事をした事はありやせん。
なのに図書館を作りたいと思っていやす。 以前に書いたかも知れやせんが、 中学生のころ、本屋のおやじになりたいと思っていやした。 なんでそう思ったかというと、 本屋のおやじになれば、【一日中本が読める】 と思っていやしたから。 それが、大型書店の進出などを目の当たりにして 尻込みしたのが、大学生の頃でやんす。 時は過ぎ、誰もがネットで本が購入できたり、 紙媒体でなくても ネットや電子書籍などが 徐々に普及する時代になりやした。 すでに本屋のおやじになることなど 夢としては捨てていた、というか忘れていやした。 天の声?? それは突然やって来やした。 あっし、仕事上での資格試験のために 一時、土曜・日曜は図書館に詰めていやした。 学習室で100分参考書を読んでまとめては 休憩時間に最新の雑誌や新刊本の立ち読みをする繰り返し。。 あっしにとっては 誰にも邪魔されない 至福の時間でありやした。 その頃は、老眼がすすんで 長時間の読書が難しくなっていやした。 家で1時間も勉強するとすぐにネをあげたりしたもんですが 開館から閉館まで ほとんどペースを崩さずに 1日を過ごすことが出来やした。 ある日、新刊本を立ち読みしながら天井を見上げた時のこと。 一瞬、目が回ったのかと思いやしたが、 そうではなく、 図書館の天井が 大きく拡がったように見えやした。 そして 何か 宇宙船に乗ったかのように その中で 一人佇(たたず)んでいやした。 そして、その時の気持ちは なんとも言えず ただ「幸せ」というフィーリングと余韻だけが残る、 特別な感情でした。 ・・・まあ、こんな話はよくあるかも知れやせんが、 あっしはその時に 「この感覚を 味わうことが出来ないかも知れない人たちの為に」 「全国に いっぱいの図書館を作ってみたい。」 ・・・と思ったワケでやんす。 実はそれ以前に Y先生という偉大なおじいちゃんと 目に障害がある人のために 音声合成ソフトを活用して 青空文庫にある書籍を 音声にして 日本中に普及させる仕事をやりやしょうというお話がありやした。 (※青空文庫(あおぞらぶんこ)は、日本国内において著作権が消滅した文学作品[3]を収集・公開しているインターネット上の電子図書館) この話は、あっしが活動継続困難になり、 Y先生がお一人で動き回っていやしたが、 いつか追いつかなければ、と思っていやした。 音声合成ソフトを使って書籍を音声化するということは 実は著作権上の問題があり、 一般的には商業化を考える人が多いのですが 視覚障害者の人たちにとっては 逆に普及を妨げる結果になってしまいやす。 ただ、Y先生が「図書館なら、それが出来る」 と仰っていたのを あっしは忘れてはいやせんでした。 また書籍の音声化は 視覚障害者だけでなく 今後到来する超高齢社会に対応できる 素晴らしいサービスとなり得やす。 このほか、Y先生とお話したあらゆる事象を思い出して あっし、50歳を目前にして意を決したのでありやす。 たくさんの「点」と「点」が、ズラリとつながった瞬間でやんす。 次の日から、あっし、語り始めやした。 つづく。。。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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