イタリアでは労働組合の力が伝統的に強く、イタリア共産党は西ヨーロッパ最大。
ということで労働者を簡単に首にしたり、夏休みを与えないとか、労働者は保護されています。ストなどが多いのもそのせいだろう。労働条件に関してはイタリア人は黙っていません。っていうかそれが当たり前だと思います。
そんな時、日本で20代から30代の若者で蟹工船の小説が売れているというニュースを見ました。
日雇い、派遣、契約社員などとして使われたい放題、福利厚生等の当然の権利すらも得られず、日雇いとして雇用者側の都合で明日首になるかもしれないなどの不安定な状況におかれ、明日への希望も持てない日本の若者、その彼らがこの物語に共感しているらしい。
「蟹工船」といえばプロレタリア文学の代表作、思想的なことから弾圧を受け特高により拷問死した小林多喜二の作。中学生のときに読んで以来なので内容もさだかではないけど、カニ漁の蟹工船で非人道的な労働条件のもと働かされ、徐々に労働者同士が団結しその理不尽に対して抵抗してゆくという内容。
日本のいわゆる社員(正規雇用の)もそうだけど、特に日雇い、派遣社員、契約社員などは黙っていては決していけない。理不尽だと思う事には断固とした態度で臨まなければ、今の日本の労働条件はいつまでたっても変わらない。日本の労働条件が未だにこの「蟹工船」のようだから現代の若者の共感を得たのだと思う。
グッドウィルという派遣会社があるけど、この会社は免許を剥奪され会社としてはもうやっていけないのだけど、後には路頭に迷う社員だけが残される。散々搾れるだけ社員から搾って、違法をして終わり。モラルも常識も経営者としての責任もない。
そういう経営者から自らの身を守らなければいけない。泣き寝入りや、沈黙は何も変わらないし彼らのやり得になるだけです。日本の労働者はもっと声を上げるべきです。
http://job.yomiuri.co.jp/news/jo_ne_08050207.cfm
http://www.kobe-np.co.jp/news/bunka/0001116582.shtml