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テーマ:イタリアの美味しい話(706)
カテゴリ:イタリアの食べ物
アサリのスパゲッティに代表されるように、アサリはイタリアでもなじみ深い。
数種類あるがうちの店で毎日使っているのが、この代表的な2種類。ベラーチvongole veraciとルピーニvongole lupiniだ。 左がボンゴレ・ベラーチ、右がボンゴレ・ルピーニ ベラーチは日本のアサリと似ているが、ちょっと殻が厚くてゴツイ。アジアの海から種(?)を持ってきてこっちで定着させたものらしい。 身もボンゴレ・ベラーチのほうが大きいために人気があり、値段も高いのだが、夫はボンゴレ・ルピーニのほうが味が濃くておいしいと評価している。実際ベラーチよりずっとよい出汁が出る。しかも地中海は海の濃度が濃いせいか、日本のアサリより味が濃い。ベラーチは具として、ルピーニは出汁用として二つとも欠かさずそろえている。ルピーニも出汁用とはいえ皿には盛るのだが。 使い方は日本と同じく塩水につけて砂を吐かせる。砂吐き済みと言われてもまだちょっと残っているので。ごくごくたまに殻の中が砂でいっぱいになったやつがいるので、開いたら混ぜる前にチェックするようにしている。 ボンゴレ・ベラーチとボンゴレ・ルピーニを一緒に調理するときは、ルピーニを先に入れること。ルピーニのほうが開くのが遅いからだ。ルピーニのほうが小さいのに。なぜかわからないが。 こちらでの調理の仕方は主に前菜としてソテー(実際は蒸し煮)と、先に述べたスパゲッティ。でなければズッパ・ディ・ペッシェ(海の幸のトマト煮)やペスカトーレなどの海の幸パスタの脇役と、用途は広くない。ソテーはここと反対のティレニア海沿岸では前菜ではなくメインとされる。 前菜としてはまた、生(crudo)で食べられる。日本では魚を生で食べても貝は生で食べないのに対し、イタリアでは逆だ。生の貝はすごく生臭くてクセがあるので、イタリアでも好き嫌いが分かれる。好きが少数派だ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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