|
カテゴリ:イタリアの食べ物
イタリアの牛乳は妙に後味がチーズ臭い。「乳臭い」と思うこともある。どうせコーヒー牛乳にして飲むんだからいいといえばいいけど、コーヒー入りでもやはりちょっと感じるし、特に温めると後味が強くなる。
ALTA QUALITA、高品質の牛乳というのも各社から出ているが、チーズ臭いのは同じ。 カンポバッソで手に入る牛乳というとSan giorgio,Del giudice,Foreste molisanaの3社が代表的で、どれも地元の会社。 全国的な乳製品会社の牛乳はあまり見かけない。端っこのよく見えないところにあるので気がつかないだけかもしれないが。 イタリアでは乳製品は地元の小さな会社が売っているのが普通らしい。 また、スーパーによって他の地方の会社の牛乳が売ってることもある。例えばナポリ発祥のFAMILAというスーパーにはナポリ近辺で製造された牛乳が売っている。(ダイオキシンが怖いんだけど) そこに去年末、朗報が入った。 非加熱処理の生乳を売っている自動販売機があるというのだ。 つまり普通は牛乳は牛から搾ったそのままではなく、そこからクリームが除かれ、殺菌するために加熱処理されるのだが、それらの過程をしない自然のままの生乳が手に入るということ。 生乳というのは、聞いたことがあったが売られている牛乳で感じる臭みと言うのが全くなく、さらっとした味だ。なんでも牛乳の臭みは加熱されたたんぱく質の臭みから来るらしい。 他にも乳糖への耐性がないため飲むとおなかがごろごろする人でも飲めるとか、いろいろと利点があるらしい。ネットで調べると日本では非加熱生乳を製品として販売しているところは一ヶ所しかない。このサイトに非加熱生乳の利点や味についていろいろ書いている。 思いやりファーム そしてこれがカンポバッソの非加熱乳販売機。↓ 自販機 牛乳を入れるところ。ボトルは持参する。 これが自販機の置いてある広場、Piazzetta Palombo。中央郵便局の近くにあるが、細い道を通ってたどり着くようになっていて、車が入れない。 職人の手作りのものとか地元の食べ物を売っている店が広場を囲んでいる。この自販機も外ではなくて小さな部屋に入っている。 値段は1リットル1ユーロ。普通の牛乳の値段よりむしろ安い。 日本の非加熱乳販売のネックになった衛生問題だが、これはあっさり、「煮沸してから飲んでください」と書いている。簡単なことだ。 夫がたまたま牛乳を足している人に出会って話を聞いたところ、法律上そう書いているだけで「本当は生でも飲める」らしいのだ。信じて煮沸せず飲んでいるが今のところ問題は起きてない。 もちろん日本の先述の非加熱乳のようにエクストリームな衛生管理が施されているとは思えないので、生のまま飲むことは自信を持ってはお勧めしない。 ところで日本の牛乳は低温殺菌のものと高温殺菌と両方が売られていて、低温のほうは当然非加熱乳に近く臭みが少ないらしい。 一般的なのは高温殺菌だそうだ。確か牛乳の表示には必ず加熱は何度で何分間と明記してある。 イタリアの牛乳にそういう区別はなく、殺菌温度も表示されていない。Pastorizzato(パスチャライズされた)とは書いてあるが。しかし夫によればすべて「沸騰寸前」の温度で「数秒間」だそう。 こうやって自販機で手に入れた非加熱乳の味は、いろんなサイトで言われるように乳臭さがなく、非常にあっさり、さらさらしている。もちろんチーズの後味もないし、少々暖めても匂いが強くならない。 成分は普通の牛乳に加えてクリームの脂肪分まで入っているのに味はあっさりなんて不思議だ。ただし「無味」とまでは行かなくて、牛乳の味はちゃんとする。 この自販機のあるのはごく近所だが、買い物はいつも車でスーパーなので、マメにここまで買いに行ってるわけではない。なので毎日ではないが、これをコーヒー牛乳にしてレンジでほんのり暖めて朝飲んでいる。幸せ~と書くほど牛乳への想い入れはないが、まあ邪魔な臭みがなくなってよかった。 買ったときは質は均一なのだが2日目くらいから上の方にクリーム成分の層ができるが、振ってからコップに注ぐ。1.5リットルのペットボトルの中でクリームの層はせいぜい5mmほどなので、残念ながら菓子用に取り分ける労力ほどの価値はなさそうだ。おいしいクリームも欲しいんだけどなぁ・・・。 追記 この生乳自販機の使い方(どこも同じタイプの自販機とは限りません) まず横のコイン投入口にお金を入れる(この場合1リットル1ユーロ、ボトルが1.5リットルなので1.5ユーロ) それからドアを開けて、注ぎ口の辺りをちょっと指ではじいて、古い雫を落としてやるとより衛生的に思えます。 そしてボトルを手にとって・・・ 垂直に下に向かって出ているのが牛乳が出てくる口。 まずボトルを斜め下から構え、 注ぎ口をしっかりボトルの口に挿入して、上にまっすぐ押す。 押すと上がるようになっているので、一見ボトルが背が高すぎて入らないように見えても、こうやってまっすぐ立つわけ。 コイン投入口の近くにあるSTARTボタンを押す。STOPボタンもあり、またSTARTを押すと残りが出るので、ボトルを複数持ってきてもお金は一度に入れられる。 参考になりましたでしょうか・・・ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[イタリアの食べ物] カテゴリの最新記事
|