|
カテゴリ:ペットの雑学
何を食べているのか
うさぎは重歯目の動物で完全草食動物です。野生化では新芽、木の皮をはじめとした『草』が主食の完全草食動物です。背の高い場所にある果物や、自分の土地に無い珍しい植物を食べることなく生きてきました。 現在私たちがペットとして飼育しているうさぎは野生化では穴に巣を掘り生活していた穴うさぎを紀元前からヨーロッパ人により家畜としてきたうさぎです。繰り返し繁殖する上でさまざまな品種が産まれ現在にいたっています。 ヨーロッパでは低所得者層の労働者がわずかな土地で野菜くずを与え飼育してきましたので、そのような生活の習慣となっているうさぎは『草』のみで生きていける体の作りとなり、栄養価の少ない食料で大量に取り、消化吸収を活発にし、体内で必要な栄養素に化学変化をしてきました。そうすることで種の維持をしてきた動物です。 栄養の少ない草を食べて充分消化吸収するためにうさぎの腸は大変長く、盲腸も大きい状態です。人間で言えば私たち日本人は胴長短足と言われ、西洋人は足が長いと言われているのは、食生活の違いで私たちは農耕民族であり、長い年月で適した体を作り出していったのと同様に、うさぎは栄養の低い草を食べつづけるのが一番健康になっていられるということなんですね。・ 食事とは 食事とは何なのか今一度考えてみましょう。食事はただ食べるだけではありません。体を作るためだけでもなく、体を健康に保ち維持するためのものです。となりの中国では医食道源、食薬道源と、食事と健康管理には欠かせない要素とみなしています。食事で不適切なものを体内に入れてしまえば体の調子を崩してしまいますし、少量の異物でも溜まれば、長い期間で体に変調をきたす要素になります。 今回この冊子は、うさぎを大切な家族にしている皆さんにうさぎの食事についての再確認のため記載しました。 うさぎの自然の世界では 野生では動物は自分に必要なものを食べています。たとえば猫は自分でタウリンを作ることが出来ないので、タウリンの多い魚を食べることを好んでいましたが、ペットフードの普及とともにタウリン不足が原因で猫が大量に死んでしまったことがありました。その後フードも改良されてタウリンを添加したフードが出回るようになったときにねずみを捕獲することがなくなってしまいました。これは、ねずみを食べることで猫はタウリンを補給していましたが、タウリンが充分摂取できているのでタウリン元のねずみを捕獲する必要がなくなったための現象でした。 実際私たちも汗をかいて疲れているときには、塩分を摂りたいと体が要求します。そんな生理的作用が動物には人間より強く備わってします。うさぎは野生の時には体の具合が悪いときにはそれを直すために自ら食物を選んで食べていました。 ですから、私たちの役目はうさぎが自然下で摂取できていた栄養を補給出来るように手助けするのがあなたの義務になっています。一緒に勉強をはじめましょう。 ペレット 草をくずにし、筒状にした固形フードをペレットと言います。私たちがうさぎに与えるのは、このようなペレットが主食になっています。このペレットを与えることは、栄養価を計算でき充分体が維持できる栄養を摂取できているのかを把握することに優れています ペレットの形状 うさぎは重歯目の動物で、食物を砕く鋭い前歯と、こし潰す奥歯で出来ています。私たちの歯で考えた場合、前歯と奥歯のみでほほの部分に歯が無いスキッパのような作りをしています。 うさぎの歯の本数 前上 上顎大切歯 2本 小切歯 2本 前下 下顎大切歯 2本 臼歯 左右各々 上顎 6本 下顎 5本 合計 28本 ですからどのようなペレットの粒の大きさをしていても前歯で砕いた後口の中で全ての食物を維持し噛むことは出来ずに食べこぼしてしまいます。 よくうさぎの飼い主さんから、餌を食べこぼして行儀が悪いと聞くのは、そんな体の作りが原因です。 ペレットの現状 国産のペレットの多くは、主原料として小麦粉を利用しているものがあります。これは日本でうさぎの需要が戦後の食肉用うさぎの利用のため、早く良質な肉を作るようなペレットの配合をしている経緯の一つの事柄です。そして、そのようなうさぎは屋外で飼育していたため、屋外でも充分生きていけるように体温を保てるように高カロリーになっています。 そのようなペレットを与えていると、私たちのペットうさぎは運動をあまりしませんし、空調管理の充分されているお部屋で大切に育てられていれば、カロリーを消費せずに脂肪として太ってしまうことになります。うさぎの健康管理に気をつけましょう。 うさぎの肥満 肥満はどのような生物にとっても万病の元になっています。それは肥満により心臓・肝臓などの臓器に負担がかかり事でさまざま病気を引き起こします。残念ながら日本のペットはその多くが大切にされているため肥満の傾向があるそうです。また、太っていないと外見では思っていても、内臓器に脂肪が溜まることも多々あります。 牧草の種類とその用法 牧草にはさまざまな種類があり、同様に利用方法の特徴も分かれてきます。 大きくは食用としては二種類。豆科のアルファルファ、イネ科のチモシー等 アルファルファ 豆科の牧草でタンパク質、カルシウム成分が多い牧草です。与えすぎると鼓腸症になります。 粗蛋白 15% 粗繊維 27% カルシウム 1.36% アルファルファ牧草の与え方 生後4ヶ月までの子供の時には、生長するために主食として与えます。その後は主にチモシーに変えて、おやつとして利用します。 チモシー牧草 チモシーは稲科の牧草です。稲は日本の田畑でもわかるように一度刈られた後にもまた生えてきます。これを刈ったものを2番刈り、初めて刈ったものを1番刈り牧草といいます。一般的2番狩り牧草は、柔らかく栄養価は低く細くなります。中でも高品位の物は穂、茎、葉が多くついています。 粗蛋白 8.7%、 粗繊維 38.1%、 粗脂肪 2.6% チモシー牧草の与え方 子供の場合は、チモシーとアルファルファ両方与える、主はアルファルファにする。4ヶ月程度の成体になることには、常時食べられるような牧草入れを作り与えるのが理想的。 長期管理 保存には日光を当てない事、湿気にさらさせない事、紫外線に当てないこと。袋に入れ空気を抜き、日のあたらない場所で保管しましょう。 この他の稲科の牧草としては、オーチャードグラス、オーツ、いね(わら)、イタリアングラスなどがある 食事の与え方 長々とペレットと牧草についてまとめてきましたが、食事の選択は非常に大切ということがわかっていただけましたか?繰り返しになりますが、適切な餌を与え、大切に管理していれば長生きし、食事が病気にならないように抵抗力をつけてくれます。医食道元といいますように、医者いらずノ健康優良児にしてくれるでしょう。私は長く研究し、調べた上で行き着いたところはアメリカで最もうさぎの愛好家に好まれ、ショウラビットを育て上げているオックスボウ商品とヘイノルドの商品をお勧めします。 与える量と・・・回数 大人になれば一日の量が体重の5%を目安にして与えます。一日二回餌入れに補充することが理想的です。必要カロリーは参考までに・・・ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2010.07.09 22:52:02
コメント(0) | コメントを書く
[ペットの雑学] カテゴリの最新記事
|