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2010.10.13
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カテゴリ:カテゴリ未分類
医原病
ふと手に取った本に「医原病」という言葉があった。私は恥ずかしながら始めて知った言葉である。要するに医療、医者が新たに作る病気のことで、医療過誤とか誤診とか普段意識していたことを総括している言葉である。
 手にした本は「薬の90%が要らない薬」と医者が書いた本で、医者が何を実際しているかといえば、薬を出したり手術するのが普通なのに、その薬が必要ないという内容で驚いてしまう本であった。ぱっと目を通したのでそれほど理解しているわけではないが、目次で目に付いたのがこの「医原病」という言葉である。
 確かに人間の医療でも今国の補償として500万-2500万の金額が提示されたのはB型肝炎の問題で、これは注射器の使い回しなど医療行為で病気を作ったことによる国家賠償という出来事だ。これまでも周知の通り薬害エイズ問題、サリドマイドなど特定の医師ではなく医療方法そのものの間違えで多くの人が医原病に不幸にも苦しめられてきた。
 また、目線を変えて一医療従事者の失敗でも多くの病気を作り新たな病気に苦しめられることもそれほど珍しくなく耳にするところである。

医原病の原因としては、医療器具、医薬品、医療材料の他にも、医師による誤診、医療過誤(不適切な薬物選択、不適切・未熟な手術、検査など)、院内感染等々が挙げられる。参考:ウィキペディアより


では、フェレットではどうなのか。これが多く聞くことといったらない。何気ない病気で行ったと思ったら、処方される薬の副作用がでてきて、それを抑えるために新たな薬、そして、次の副作用であらたな・・・となし崩し的にちょっとの病気から、大きな病気に、そして落命する事例も珍しくない。人間と比べて動物医療は証明も難しいし、損害賠償といっても動物の販売価格程度の費用しか見られないなか、「なんだかなー」とやるせない気持ちに陥ることもしばしばである。

 居酒屋のお通しのように出される抗生物質。人間の医療の現場と比べても非常に安直に長期間だされる。原価は非常に安い薬で儲かる薬であるのは事業としての獣医業なのだが、これも「なんだかなー」といつもおもう。特定の薬剤を例にすればクロマイは抗生物質の中でも非常によく利用されている。

人間の事例でもクロマイ薬害裁判などと引っかかってくる情報であるが、ある種の健康状態、体質と関連して副作用の出やすい人もいるそうである。これが再生不良性貧血の問題になる。

同級生に薬剤師がいて、疑問が生じたら気楽に電話していろいろ教えてもらう。なんていったって彼は現在農業をやっていて普段土と触れ合っている中で、こうした薬学の刺激は好意的に応えてくれる。ありがたい友人だ。「クロマイの重篤な副作用として<再生不良性貧血>が上げられているんだよね」。ふむふむ。

で、気になるのは、フェレットって貧血をよく聞く。そして輸血しなければならないから供血の依頼なんていうのも年何度か目にする。供血するには麻酔をするので、血を提供してくださるフェレットも命の危険がある。麻酔が覚めなくて命を落としたフェレッともいる。供血ではないが歯石取りだけで落命した事故もある。

さて、もし仮にクロマイの副作用で再生不良性貧血になっていたとすればどうだろうか。もしそうであれば医師のミスであるのは当然である。だからこそお通しのように出される抗生物質には安直にしないでほしいと常々思っている。されに問題なのは供血を協力してくださる善意のフェレットちゃんに命の危険をもたらすことも大きな問題である。

もし、医原病であるのであれば、あってほしくないと思う。この副作用は体質があれば出やすいということですから注意する気持ちは持っていてください。

抗生物質は基本72時間ルールで、同じ薬は約3日でやめなければいけないのが普通です。でも、中には半年以上同じ抗生物質を続けることも多く聞くので人間以上に副作用の危険にさらされているのが現実です。

いずれにしても、飼い主さんからのお話を聞いていたり、ブログを回っていたり、時系列的に見ているとそれって「医原病だよね」って感じるのは本当に多いんです。注意する目を伝えたい。そんな思いです。





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最終更新日  2010.10.13 22:51:02
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