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いたち(医達)塾。ナルヘソサプリ 栄養管理で健康を保つ

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2011.05.02
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 専門用語を使っています。最低限フェレットの愛し方2のインスリノーマの知識ほどは入手してからごらんいただくことをお勧めします。

獣医さんによってやるやら無い事があるので、参考までに私がアドバイスしているポイントです。すべてをいつもやる必要があるということではないですが、やっていないのであれば意識しておくと少し良いかも知れません。


1、 血糖値の検査
2、 ヘモグロビンA1C
3、 アルブミン
4、 トランスフェリン
5、 プレアルブミン(トランスサイレチン)
6、 レチノール結合たんぱく質
7、 BUN(尿素窒素)
8、 GOT
9、 GPT
10、 ケトン体

このような10項目が血液検査で場合によってお勧めしています。

多くの病院では血液検査で血糖値の値のみの確認で、ステロイドの処方で終わる事が多いと思います。私の経験ではこういう「「安直な」」対応が寿命を短くしていると感じています。そのため「「せっかくいたい思いをさせて」」採血をするのであれば他の9項目も診てもらえれば体の状況の役に立つことでしょう。上記提案に少々説明を加えます。

【血糖値に関わる検査項目】
1、血糖値の検査
 血糖値(GUL)の検査では「その時」の血糖値の値がわかります。食後など明確に影響する値ですので、体の普段の状況把握とは少し離れているのかもしれません。2時間空腹など血液検査の前に条件を合わせてから検査するなど、獣医師の指示に従ってください。

2、ヘモグロビンA1C
 ヘモグロビンA1Cは糖化ヘモグロビンとも言い、測定日以前の状態を表し、人間の場合は1-2ヶ月の平均血糖値を示します。

【たんぱく質に関わる検査項目】
3、アルブミン
 血液中の総合アミノ酸量を量ります。これを材料に体はいろいろなものを作り出します。血清たんぱく質の60%を占め、内臓のタンパク質量を良く反映します。半減期(半分になる期間)が人間の場合17-23日と長いためたんぱく質の栄養状態を平均的に評価できます。

4、トランスフェリン
 血清鉄を運ぶたんぱく質で半減期が人間の場合7-10日であることから比較的短期間のたんぱく質栄養状態を把握するものです。

5、プレアルブミン(トランスサイレチン)
 人間の場合の半減期が1.9日と短いためたんぱく質栄養が悪くなれば2-3日後には状況を把握できるものです。

6、レチノール結合たんぱく質
 半減期は人間の場合0.4-0.7と短く臓器たんぱく質の状態を敏感に反映します。

7、BUN(血中尿素窒素)
 たんぱく質を構成する窒素は体の中で消去できず、必ず分解され尿として最終的に排泄されます。この量が多くなると腎臓に負担をきたすのでたんぱく質を多く取ればいいという問題ではなく、肉食傾向の強いフェレットでも気にする数値です。

【肝臓に関わる数値】
8、GOT
9、GPT
 肝臓の状態を量る数値として一般的です。それぞれ主に肝臓の細胞の中にある酵素で、細胞が壊れることで血液中に放出されます。それだけ肝臓に負担がかかっているわけですが、インスリノーマ時の長期ステロイド(プレゾニゾロン)の利用で痛めつけられる肝臓の状態を把握します。

【脂肪代謝の指標】
10、ケトン体
 脂肪が使われるときにできるものです。ブドウ糖以外のエネルギー源の利用を把握する指標になります。尿検査でもある程度把握できます。

【インスリノーマでの血液検査の総括】
 血糖値の確認⇒ステロイドの調整という安易な治療方法とは違い、血液検査で同時にいくつ物検査をすることで状況把握に役立てる情報をまとめました。血糖値検査だけでは少量の血液で、費用も安価に済みますが私はいつもそれでは心もとないと感じています。いつも上記の検査をすべて行うことをお勧めするわけではないですが、たまにはしてみたらいかがでしょうか?

 血糖値については、GUL以外にヘモグロビンA1Cの事例を紹介しました。その瞬間の血糖値指標のGULと、ある一定の期間の平均値を示すヘモグロビンA1Cの組み合わせで現状を把握する、役に立つことでしょう。

 たんぱく質についてはインスリノーマ時に補給する意見がインターネット上であふれています。必要以上のたんぱく質はBUNの部分のような腎臓に最終的に負担を掛け新しい病気を生むことになります。必要以上のたんぱく質補給になっていないか、たんぱく質が不足していないかはBUN以外の4つの検査で把握できます。特に半減期の差でどの状況の際の食事が影響しているかわかりますので食事指標になります。
「たんぱく質を多く与える」という単純指標で終わることなく、5つの検査を行いながら自分の与えている食がふさわしいのか判断するようにお勧めします。
ただ肉を与えていれば良いという事ではありません。

 肝臓の状況はGPT・GOT検査が一般的です。これは食事で対応できる課題と私は考えています。というか、肝臓に効く薬は無いというのが私の研究で思うところです。ステロイド(プレドニゾロン)を長期利用するわけですが、必要最少量の把握も必要ですし、肝臓の負担の確認をして管理できていければいいと思います。肝臓の障害を減らすには食事(サプリメントを含む)の調整で可能ですが、栄養素としては肝臓の保護修復するものと、プレドニゾロンで激減する栄養素を与える事が必要なことは忘れずにお願いします。

 ケトン体は私の研究で可能性を感じている項目です。飢餓状態になると脂肪を溶かし、肝臓で作り出しエネルギーとして利用するもので血糖の低い状態でも、血糖に代わるエネルギー源として待ち望む現象です。インスリン値が高いと逆に脂肪をつくる作用が出てきて、ケトン体が出にくいのではと言う考えもありますが、実際のところは計測して確認をお勧めします。その状況になればまた別の提案もできています。


 普段どのような検査をするかで、状況の把握に役立ちます。3-4年インスリノーマと暮らすにはきちんと体の必要を感じ取ることが大切です。





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最終更新日  2011.05.03 21:24:12
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