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2013.11.05
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カテゴリ:薬を考える
漢方薬:「少しずつ原料が違っても、薬が違う」ことについて

 漢方薬について少し説明してみたいと思います。漢方薬と聞くだけで少し難しい感じを持つかもしれません。少なくとも私は「わけのわかんないもの」という認識でした。


 そんな事情で参考になるようなことを記載したいと思います。


 漢方薬は日本で育まれた薬の文化で、もともとは中国を起源とします。日本にやってきてアレンジが加わり、元々の方法と少し違ってきている部分もあります。

 何が漢方薬を難しくさせているのかと想いを巡らせても、なじみがないからという部分が多いと思います。漢方薬の原料は200数種類の生薬と呼ばれるもので、それには珍しい薬草もありますが、普通の野菜のような植物もあります。


 そうした原料を組み合わせて漢方薬は出来上がってきます。


 漢方薬の配合はどうなっているのか?そこのところをご説明したいのです。


 そもそも薬の原料になる生薬という区分が親しみ感をなくしているように思えますので、まずは食品の「カレー・シチュー・トン汁・味噌汁」といった食べ物を例にします。


 これらは非常に似た材料を使って、似たような作り方をすることに着目してください。

 材料には人参をつかいますか?ジャガイモ、玉ねぎはどうですか?お肉使いますか?シーフードにしましょうか?と共通する材料はすぐに思い浮かぶかもしれません。

 少なくとも「カレー・シチュー・トン汁」の基本になる野菜材料の共通性は多くありますね。人参・ジャガイモ・玉ねぎと基本的な材料がございます。

 それぞれアレンジや家庭ごとのこだわりなどはひとまずおいて、「カレー・シチュー・トン汁」の味付けは大きく違いますから、カレー粉・シチューのルー・味噌で味付けをします。もっとも、市販のルーを使わずにスパイスの調合から始める人もいれば、シチューもルーを使わずに作る人もいますが、注目してほしいのは共通の材料です。


 乱暴に言ってしまえば、味付けの時にカレー粉をつかったり、シチューのルーにしたり、味噌を入れるかの選択で出来上がる料理の名前が大きく違いますね。よく似た材料を使っても、一部の違いで名前の違う料理が出来上がる。


 漢方薬もたくさんの種類がありますが、それには似た傾向、同じような材料を使う漢方薬がいくつもあります。材料が1つ2つ違うだけで利用する病気にも大きく違うことになったり、効果も、与える状態の時も違いが出てきます。

よくある漢方薬のお話では下記の4つの材料はよく似ています。

 葛根湯   (桂枝・芍薬・生姜・大棗・甘草)・葛根・麻黄
 桂枝湯   (桂枝・芍薬・生姜・大棗・甘草)
 桂枝加葛根湯(桂枝・芍薬・生姜・大棗・甘草)・葛根
 麻黄湯   (桂枝          甘草)   ・麻黄・杏仁


 効き目の強さも違いますが、同じような材料を複数使い、一部違うだけで別の薬が出来上がります。配合の量もそれぞれ違うものもありますが、こうして「一部に差をつける」ことでいろいろ薬ができていることは大いに参考になる情報でした。

 一部の原料を変更することで、違う結果が出る現象をどう理解するのかが、動物の体に会話をする時に私は大切にしていることです。これは栄養補強でも同じことです。





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最終更新日  2013.11.06 09:57:25
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