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肝臓再生促す仕組み解明=脳から指令、免疫細胞刺激―東北大
12/14(金) 21:11配信
肝臓が手術などで大きく傷ついた際、脳が信号を出して急速な再生を促す仕組みを東北大の研究チームが解明した。肝臓がんなどの手術や治療に役立つ可能性があるという。論文は14日までに、英科学誌ネイチャー・コミュニケーションズ電子版に掲載された。
肝臓は大きなダメージを負うと急速な再生が起きることは知られていたが、その仕組みは詳しく分かっていなかった。
東北大大学院医学系研究科の今井淳太准教授らがマウスで行った実験では、肝臓が傷つくと、自律神経を通じて脳からの信号が肝臓に届き、肝臓内の免疫細胞を刺激することが判明。この免疫細胞が分泌する物質により、肝臓の急速な再生が進むことが分かった。自律神経を切除すると生存率が低下したという。
老化したマウスでは急速な再生が起きにくいといい、研究チームの片桐秀樹・同大大学院教授は「臓器の老化がなぜ起こるかや、老化のダメージを抑えることにつなげる手法にも応用していければ」と話している。