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カテゴリ:フェレットの健康
◎さんの子
6歳 女の子 6歳 1/8のステロイドを1日2回 体重870g 骨ばってきた。毛がパサつき しっぽの毛がない 2/15リュープリン接種 3歳のころから毎月行っている。左副腎肥大 2/16日に初めての発作 足が動かない 血糖理37mg/dl 1週間なにもなく けいれん後 食欲不振 対応 サプリメントナルヘソ開発者永池 お電話でお話したことを文章化します。耳慣れない難しいことですが、結論として私の得意にしている状況ですので、安心はできませんがひとつづつ行っていけば状況は改善すると感じていますので獣医さんの適切な診断と管理でお過ごしください。 この2月末は菜種梅雨に入ってくる季節で一年で一番フェレットのインスリノーマに悪影響を与える季節です。3つの問題があるので3重苦と称しています。 発作はこの「3重苦の季節性+副腎+リュープリン」がきっかけになっていると考えています。それらはエネルギー消費(体温上昇など)を増やす要素があるからです。 現在この子は食欲不振もあり、「3重苦の季節性+副腎+リュープリン」でエネルギー消費で体重も減り骨ばってきていると考えます。 リュープリンの影響 リュープリンの薬の作用は脳下垂体に命令を与えます。一時的に性ホルモンを大量放出を促しフィードバック作用(ゆりもどし)で一定の期間脳下垂体からの命令が止まり、性ホルモンが生成されなくなる薬です。この場合女性ホルモンの大量生成を想像できますがこれは体温を上昇させ、タンパク質の合成をするなど栄養素の消費をするホルモンです。そこで接種前から消費する栄養素を多少多めに体に入れておくことで、栄養不足の副作用を軽減することが可能です。 3重苦 3重苦と称している、低気圧、低温、光刺激(発情期、性ホルモン周期)は体温を上昇させエネルギー消費を促します。結果、この子は普段の食事ではエネルギー生産の分栄養素が不足していると考えられます。 血糖値が下がってくると、グリコーゲンを利用し、血糖値を下支えするためにタンパク質などを原料としてブドウ糖を作る糖新生が起こります。そしてそれでもエネルギーが足らない場合は脂肪を燃焼させて活動エネルギーを確保しようとします。この現象が起こっていることは体重の減少、骨ばり、毛艶が悪い表現がその作用が起こっていると推定できる表現になっています。 血糖値37mg/dlについて 良い数値ではありませんが、血糖値は一時的数値ですからインスリノーマ(インスリンホルモン放出量、癌の大きさ)の状況がどれくらいかは今後の検査で判断をすることになります。一時的に低い数値が出たのかと思えればもう少し病気として軽いものと判断できるかもしれません。当方で一番低い数値を管理していたのは24mg/dlで、初めての発作での数値であれば一時的なものであると思いたいです。 血糖値は健康状態や天候、運動状況でも変化しますので一喜一憂せずに、他の検査項目と合わせて、ブドウ糖以外のエネルギー生産の材料がどれくらいあるのか判断してください。生命は決してブドウ糖を唯一のエネルギーとはしていません。車でいうと、電気モーター、ガソリンエンジンを組み合わせたハイブリットのような仕組みを持っています。そのガソリンを使うか電気を使うかは体の中で条件で切り替わります。通常はブドウ糖ですが膵臓が壊れてインスリンが適切に出ていないので、ブドウ糖エンジンに頼ることなく総合エネルギーをイメージしながら管理することになります。 発作について インスリノーマの発作は2つのグループに分けられます。お話していた症状はエネルギー不足の症状です。これは電池切れと表現されるものです。そうならないためには持続的なエネルギーが有るように整えます。問題があるのはテンカンのようなドタバタするような発作です。これは脳が門を閉ざすことで起こります。それは血糖値の急激な低下により脳を守るためにゲート(門)が下がることで起こる現象です。これは脳に障害を遺すのでよくありません。エネルギー不足の発作(短期的症状)が起こるタイミングがあります。また、復旧のさせ方がありますので覚えて予防と対応をされるとイイでしょう、繰り返しますが一年で一番負担の大きな時期ですので、同様の相談も多くありますが一様に上手く管理ができるようになっていますので、やることをやって不用意な不安はなくお過ごしください。 毛の艶としっぽの問題 これは副腎・膵臓疾患の時に起こることで、副腎腫瘍・インスリノーマの原因のそれぞれの癌が毛の艶を悪くさせ、しっぽをはじめとした脱毛を起こしているわけではありません。これは副腎・膵臓疾患で生じている栄養不足が起こしている事です。そこで栄養条件が整えば改善することの多い問題です。この毛の状態は栄養状況の指標として受け止めればよろしいです。 食欲不振について 「食べない!」これは不安になる要素です。ずっと食べていないのに、食欲を持たないのには理由・仕組みがしっかりあります。私たちもおなかが空いたときにしばらくすると、空腹感が無くなる経験をしたことが有ると思います。空腹は胃の内容物の量ではなく、主に血糖値で判断するものです。脳で動脈と静脈の血糖値の差で空腹を感じ、食欲を発現させます。食欲を制御するには血糖値を上手に利用することです。現在、ずっと食べていないのに食欲を持ってくれないのは、血糖値が動脈と静脈に差がないエネルギー不足だからです。そこで少し動脈の血糖値を上昇させます。脳で判断するには、脳に届くまでブドウ糖が存在している事が必要でかつ、膵臓が反応してインスリンを放出しない範囲で与える必要があります。それにはコツが必要で、頻回で少量を5分毎に口に入れるなどします。これは個別の状況で具体的方法が違います。 要するに食欲を発現させるために、動脈と静脈の血糖値に差を作るということです。食欲が出て自発的に食べる用になれば状況はドンドン改善することでしょう。 体重測定について ちょうど一週間前に相談があった発作を1月から4回起こした子は、700gの体重から20g体重が増えたというお話を聴きました。発作も起こすことなく1週間過ごし、飼い主さんが寝込んでいる時に長時間食べられなかったことで少しの発作が起こり、それは用意していたスターターサプリメントですぐに改善したと言います。 体のタンパク質・脂質はエネルギー源の貯蓄になりますので、少し太ら得た管理の方が問題なく過ごすことができます。現在骨がばっているというのでドンドン体重を上げなければいけませんので、これは毎日同じ条件での計測をお勧めします。ご飯を食べたあと、時間は何時、食べたご飯の量を計測して記録しておくと体の変化の理解になります。 記録について 現在は状況があまり良くないので、エネルギー不足の発作も起こると思います。そうならないように飼い主さんも発作を起こしやすいタイミングを理解して、予防処置をするとその発生回数がぐっと減り、起こさないようにもなるでしょう。起こりやすいのは寝起き(長時間食べていない)後、ご飯を食べた後、運動のあと、低気圧の影響がある時(曇りや雨など)で起こる傾向がありますので、発作を起こしたらその旨、天気、温度、体重、食欲などと共に記録しておくと役に立ちます。 発作を起こさないためには 発作を起こすタイミングごとのエネルギー消費の状況があります。それぞれ理解して対応してみましょう。インスリ冊子、フェレットの愛し方の著書を参考ください。結局のところ飼い主さんの観察眼と適切なケアが良い生活を送る一番のポイントです。そのためには知識をゆっくりお付けください。 フェレットには生きる能力が備わっています。その能力を発揮させるのが飼い主さんの対応です。 2週間でやれること 副腎疾患・インスリノーマは体を作り病気に負けない体づくりが第一で長期で行うのが基本です。今回は2週間ですので、良い兆しを産むまでのお付き合いになります。マニュアルの車のようなギアが1段、2段と上ってくる最初のきっかけを作ります。そのあと徐々に毛艶が改善し、体重も増加して行くでしょう。目の輝きや、運動状況にも変化が生まれますが2週間以降の反応です。 投薬に関して リュープリンは上記でお話したように一時的に性ホルモンが放出され、その影響で減る栄養素の補給が必要で、ステロイドはそれに伴い減る栄養素がわかっているので補給が必要です。そうしないと薬の原因による栄養消費が、栄養不足を作り、時間が経過して病気を発症しますので、投薬することに栄養管理をお勧めします。ついでに、手術をすることが有ると、傷口の修復のためにも栄養素が普段より必要になります。栄養素が足らないと傷の治りも悪く、逆に充分あれば傷の修復も早く、感染症も予防できます。手術の前から手術のための栄養補給が必要です。 今回行う栄養管理について ここまで書いてきて与え方をお話していませんでした。上記の通り状況を理解し、私の経験で良くなるように製造をしました。時期が悪いのでずいぶん強めに配合しています。抗がんなどの目的の薬効成分は使わないようにしました。今回は栄養状態をよくして状況の改善の体づくりの栄養管理になっています。レシピは伝票に表記しています。 パウダー 1日2包 体を作るタンパク質脂質が多いので量が多いです。不味くはないと思いますので最初は初めての味に驚いてしまうので少量を頻回にご利用ください。朝晩など時間を分けてください。 フェレットバイトで練ってもいいですし、エキスに混ぜてもいいです。好んでくれるように調整してください。 エキス 1日3cc目安で作っています。 スターターサプリ 活動の最初に役に立つ成分を組み合わせています。上手に使えば電池切れを失くすことが可能です。マドラー大盛り2杯を一回として10分間は最低開けてご利用ください。頻回に使っても問題が無いようにしています。できればお湯で熱を入れてから冷まして与えてください。 寝起き、運動前、運動中、食欲がない時の食欲を呼ぶことなど目的時に与える食品です。 最期に 本来はこのような書面は作りません。今回は特別に数時間をかけて作成をしています。その理由は電話口で涙ぐんだ不安な思いを吐露していたことに端を発します。大切にしている命と言うのが良くわかりましたので、不安に思うことが良くわかります。お化け屋敷も暗くて先が見えないと非常に不安でしょうが、明るくて先を記した地図があれば怖くもないでしょう。この今の問題は必ず良くなるということは言えませんが、私の得意にしているフクスイカンの問題です。状況は良くはないですが、これまでも25年の経験でたくさん対応できている状況です。最長67か月管理をし、3年を超えて生存してきた子も多数。発作を起こすことなくインスリノーマと上手に付き合ってきた子もたくさんいます。 フェレットには栄養消費が年齢、季節によっても変化しますので、これを食べていれば万全というものは一切ありません。今回の問題は原発の癌がありますが、症状はエネルギー消費、栄養不足が問題になっています。それさえ消えれば癌は癌で病気を持っていても健やかに過ごせると思っています。 不安に思う気持ちは良くわかります。それでも大丈夫、まだまだ行けますよとエールを送りたく、個別資料を作りました。 電話口で聴きなれない専門用語をたくさん聞いて理解しにくいのも理解できます。大切な事は文章化していますので、ゆっくり理解してみてください。 ついでに言うと、本当はこれまでに知識を付けておけば不安に思うこともなかったと思います。フェレットと楽しくお過ごしできることを願っています 打ちっぱなしですので誤字脱字をご容赦ください エイシン ながいけ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2020.11.04 22:01:39
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