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カテゴリ:映画の感想
同胞と書いて「はらから」と読むこの映画、まるでふるさときゃらばん”のメイキングを観ているような1975年制作の山田洋次監督作品です。 ドタ雪の残る季節、岩手県松尾村の青年会会長斉藤高志の家まで役場から5キロの道のりを歩いてやってきた劇団統一劇場の職員河野秀子、青年会の主催でミュージカルの公演を提案する。高額な費用がかかる公演、青年会では何度も議論が繰りかえされる。会議が大詰めにきた時だった、もし赤字になったらどうするんだ?という問いかけに会長の高志は自分の牛を売り弁償すると答える。その熱意に負け、全員一致で村でミュージカルが行われることになった。青年会は準備に奔走、毎晩徹夜が続き、そのかいあってチケットは820枚を完売!いよいよ公演という時だった。会場で使わせてもらうはずだった学校の講堂、そこの校長が営利目的では許可出来ないと言ってきた・・・/劇団統一劇場は実在の劇団で、その後「現代座」「希望舞台」「ふるさときゃらばん」に分裂、それぞれ独自に活動をしているそうです。この中でふるさときゃらばん”の公演は何度か観たことがあります。ツアーで岩手まで行ったこともあり、この映画のモデルになった青年会の人達とふれあっていたかも知れないと思うと、なんだか、懐かしいく思いました。山田作品だけあり、男は辛いよの寅さんメンバーが随所に出ていて、おいちゃんは役場の職員、おばちゃんは、村の青年会の娘のお母さん役、で寅さんは消防団の団長さんでした。 劇団職員役の倍賞さん、良かったです。ちょっと慌て者なんですが、常に前向きな姿勢は観る者にも勇気を与えてくれて、青年会は大きな事業をやり遂げるわけです。この達成感がたまらない。ラストに北海道の地を歩いていたのが印象的でした。 ちなみに後半30分はまるで劇団統一劇場のミュージカルふるさと”のダイジェスト版を観る感じで、劇中劇でここまで見せてくれるのは、映画では珍しく、ふるきゃらファンとしては嬉しいかぎりです。山田監督の劇団への思いが伝わる一本ですね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2008.12.04 20:34:43
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