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テーマ:今日見つけた宝物(655)
カテゴリ:教会にて
彼はもう一つの実践例を教えてくださいました。 それはバングラデシュのこと。国全体はベンガル人の人が多くイスラム教が主流の社会で暮らす他民族である少数民族の方々の話です。彼らは東部山岳地帯で暮らしています。 もともと彼らは平野部で農業を営んでいました。何世代にも渡ってです。 そのことに気がついたベンガル人が、彼らの生活している地域の土地の登記をかってに役所でやってきて、言います。 「ここは俺の持ち物だ。さっさと立ち退け!!」 少数民族の人々はわけの分からないままに、先祖の土地を追われ、その繰り返しでどんどん所有者のいない山岳地方に追いやられてしまいました。 ここの大きな問題はやはり教育がないこと、そして社会制度から忘れ去られた存在であることです。 では学校を! いいえ、ちょっと待ってください。 「援助活動の主役は常に被援助者である。 どうしてぼくたちはだまされたのだろう。 それを考えてもらって、「じゃぁ こんなことを繰り返さないために勉強をしよう!」 そうやって学校が始まると、実に子どもたちは一生懸命に勉強をするそうです。 先生は子ども達に夢を与える仕事なのです。 「お母さん、食器は時々お日様に干すとばい菌がいなくなって良いそうよ」 粗末な竹を編んだだけの棚だけれど、皆がそこで食器を干すようになってから、感染の病気が激減したそうです。 本当に一口に「援助」といってもただぽんと物やお金を放り込んでおけば良いのではないということがよくわかります。 互いの信頼と理解を得て、人間同士共に生きるところから始まるのですね。 慢性的な貧困、差別への支援の第一歩は 自分のこととして受け止める。 と彼はお話を締めくくられました。
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