さっちゃんと９人家族

　　15分早まった午後の部、一番に走ったWたちの徒競走は午前よりも早いスタート感覚。前の子どもたちゴールする前にスタートしているし・・・。

でも雨脚は遠のくどころか徐々に強まって運動会のメインイベントの一つである6年生の組み体操の頃にはかなりな雨。

長男のAは傘をさしていたらカメラが扱えないと合羽を着ていったけれど、上だけでズボンは着てこなかった。その彼が、
「あぁ～～装備不足。この雨は決して弱い雨とは言えない」
とこぼす。

そんな中でも6年生の子どもたちは濡れた運動場の地面に伏せたり寝たり嫌なそぶりも見せず、いつもよりもきっと頑張って組み体操をしてくれた。

こうなると、お願い足滑らせたりして崩れたり怪我したりしないでね～～と祈るばかり

最後Wの出る紅白リレーの時は明らかにグランドコンディションは悪くなった。雨脚だけでなくもうコースに水たまりまで誕生している。

先生たちはせっせと乾いた砂を持ってきて水たまりを消したいけれど、そのそばからまた新しく誕生・・・、そんなイタチごっこをしばししてからリレーは始まった。

このときばかりは走る子どもたちの顔つきが全く違っている。
徒競走の時はまだまだ余裕の顔をしていたのに真剣に風を切って雨を蹴散らして走ろうとしている。

その一途な力が思いがけないことを引き起こす。コーナーのカーブでずずっと滑ってしまうのです。

そうだね、雨のグランドで真剣に走ったことなんてめったにないよね。
必死に走っている子ほど足を取られて転んでしまったように思えました。

そのためにず～～と離されたり、逆転したりしたけれど、見守る大人たちからも応援している子どもたちからも

「あぁ～～残念」というため息のようなものは漏れてこなかった。

順位のことよりも、その子の頑張りがものすごく伝わったのだと思う。

雨だけど本当に良い運動会だった！！

実は長男が小6の時も組み体操の少し前から雨が降り出し、その頃のことだからすぐにグランドには水たまりができて地面はベトベト。
そんな中でびしょびしょ、泥だらけで組み体操をする子どもたちを見て私はこう思ったのを覚えている。

「このコンディションでやりきる子どもたちは偉い。でもこのコンディションでやってしまえ～と決めてしまうのはどうやろう？
元気な子は良いけど、そうでない子が風邪でも引いたりしたら・・・」

14年ぶりの雨の組み体操を見て、私の思うことはこんなにも違っている。

ようやく、雨を避けて楠木の大木の下で閉会式を終えて子どもたちが校舎に入ったとたんだった。

重たい雨粒がザ～～とえらい勢いで降り落ちてきて、あたりはすっかり白いガスに包まれてしまった。

お天気も運動会が終わるの待ってくれていたのかなぁ～～