さっちゃんと９人家族

「デュオさくらんぼ」の初練習をしました。

今回は24日のための練習なんですが、この日のプログラムにはピアノ連弾曲も入るので、妹とその方の練習に引き続いて行いました。

久しぶりにピアノの連弾をうちの家で聴きましたが、なかなか迫力がありますし、譜めくりも担当するのですがそれが結構難しいですね。

1人の演奏者の時の譜めくりはその人のタイミングだけでOKですが、二人で左右のページをシェアしておられるわけだから、素早くめくらないと左ページのセカンドの人の見るタイミングが遅れてしまいます。
めくりの時間も頻繁だし、速い曲なら座ってる暇はなさそうです。

本番も上手にめくれるといいのだけれど・・・

さて、この前上の兄が実家に帰っていてうちに遊びに来てくれた時に、演奏本番の時の緊張について互いに話をしました。
というのも上の兄は今音楽大学で教えているので、生徒たちからそういう演奏会や実技試験の時にどうやって自分の心をコントロールし緊張やあがりからまぬがれるか、ということへの要望も高く実際授業の中でそれを取り上げ、生徒たちにその訓練方法なども教えているとのことです。

その中で印象に残っていることは、

どうしても聴衆や先生の期待にこたえようとする意識が自分の不安や緊張をあおってしまうので、緊張した中でもなるべく今自分が演奏しているその曲そのものを楽しむようにすることがいい、

と語ったことでした。
それは多くの人が既に気付いていて、もちろん私自身もよく分かっていることですが、分かっていてもそれでもどうしても意識が聴衆の方に行ってしまうことから逃れることはできません。非常に難しいことです。

それで今日の練習の中で自分が曲を楽しむとはどういうことかもっと知ろうと思って弾いてみました。
どんなことをしたかというと、曲を弾きながらずっと妹のピアノを押さえる指の動きや身体の動きに注目してみたのです。
そしたらピアノの聞こえ方が今までとかなり違ってきました。

重なり合いや追いかけっこ、タイミング、フレーズ、抑揚そういうものが明確に伝わってくるのです。

視覚て大きな力を持っていますね。より細かく合わせられるということは同時にこうしたいという動きをも自ずと湧き出たせてくれます。

これが本当に楽しいのです。私が今まで楽しいと思っていたのは単純なノリに過ぎなかったのじゃない？と思ってしまいました。

こうやって音楽作りに徹底して入りこむことは、きっと無駄な緊張を生み出さないだろうと言うことも予想できます。

音楽って耳で聴くだけでは本当に合わせられないですね。
クァルテットもすごいところは全部暗譜していて、楽譜なしで互いを見つめ合って弾く、と昔聴いた気がしますが、そうしたくなる気持ちよく分かります。

合わせるなら恋人同士にならなきゃ、ってことですね。