さて、兄はその後、無事終生誓願を立てました。私たちはカナダ出発のために兄が叙階する(神父になる誓いを立てる)時のミサに与ることができなかったので、この時は家族総出で広島の長塚に駆けつけました。懐かしいまだ長男が6年生の時のことです。
その後帰国された片柳青年はマザーテレサとの交流とボランティア活動、そして兄との出会いをきっかけに、とうとう同じイエズス会に入られて去年の秋、見事に叙階されました。
初ミサだったか、うちの大ママちゃん(母)も六甲教会に駆けつけて、この若々しく力強い新しい神父さまの息吹をいただいて、とても喜んでいました。
さて2年前、私は代母を仰せつかって、友人のHちゃんが洗礼を受けたことはもうすでにここにも書いたことですが、彼女が中学のころテレビで「マザーテレサ」のことを見、こんな活動をして生きている人がいる、と大きく心を動かされたのがマザーとの最初の出会いだった、と聞いています。ひきこもりから脱出できたきっかけの一つも「マザーテレサ」の映画が見たい!!でした。
だから兄から『カルカッタ日記』を送ってもらった時、一読したらすぐにHちゃんに渡しました。彼女は一生懸命に読んで、心から感動し、片柳神父さまにお手紙を書いたのです。
すると片柳神父さまから間もなくお返事が届いて、口には言い表せないぐらい彼女は喜びに満たされていました。
このお手紙がどれほどその後のHちゃんを支えたことでしょう。きっと何よりも大切な彼女の宝物になっているはずです。