さっちゃんと９人家族

　そして卒業式をおえたSは最後のホームルームを教室でしました。
このクラスは結構はみ出している子どもたちもいるみたいでした。1年生のころはこんな雰囲気ではなかったけれど、3年生になると態度もでかくなってか、この日になっても先生から話を聞くように、と注意を受けるような子どもたちもいます。でも見かけは決して逸脱したりしていません。この学校は校則が非常に厳しくて誰も髪を染めたりピアスをしたりもしていません。

おとなしい女の先生はそれでも気持ちよく
「ほら、Y、こうやってあなたの名前を呼ぶのも最後ね～～」
と笑いながら呼びかけられます。
そう言われてもなかなか私語の収められない子どもたちですが、先生から配布物の手伝いを頼まれたら、すぐに気持ちよく動いていました。

昨日の話じゃないけれど、この子どもたち、十羽一絡げであることよりも、一人一人へのアプローチを望んでいるのですね。

先生の話の端を折って一番後ろの生徒がさっと前に躍り出て先生に大きな花束を贈りました。先生へのサプライズ！！クラス中がどっと湧きあがります。
こんな表現が大好きなのです。

勉強というところに自分の居場所を見つけることができなかった彼らだけれど、いろんな人との関わりを通して自分を確認しているのでしょう、私にはそんなふうに感じられました。

そしてそれはとても大切なことですね。

Sはその後クラブの方に赴いて、後輩たちに大掛かりな卒業セレモニーをしてもらったそうです。二女、三女、そしてSと三人が所属した放送部！！ついにここで我が家の血筋は途切れるのでしょうか・・・

乞うご期待、は４年後のWです！！