さっちゃんと９人家族

  朝、Toさんと大事な話をしました。
それは誰だって、迎えるであろう、最期の時のことです。

　自分がその時を迎えることについてはその過程そのものは知らないにしても、ある程度の覚悟は持っているつもりです。

でも自分が見送る立場になった時、何をどのようにすればいいのか、何も知りません。
告別式や通夜のことではありません。

たいていの場合、現代の日本なら病院がその舞台になるでしょう。
病気やけがによってもたらされる最期までの過程は私たちが本能的に知っている過程とはずいぶん違ってきていると思うのです。

医師や看護士ならば身近にそういうことに出会っているから、病院においてどのようになっていくのか大きな流れはわかっていることでしょう、たとえ一人ひとりが違ったとしても・・・。

ある場合は、あっという間かもしれない。
けれども、ある場合は、非常に長いそして非常に細かに分かれたステップが一つ一つあって、それをどのように選んでいくのか、そこにも家族として患者さんを支えるための選びが用意されている。

そのたびに医師からの説明はあったとしても、全体の中で何を選んでいくことが患者さんにとって最も良いことなのか、その基準を見いだすことは本当に難しいことで、正解もなければ、また引き返してやり直しをすることも許されない、非常に責任の重い選びです。

出産する時、出産の過程がどのようなものであるか、それをある程度勉強するでしょう。心地よい産むや誕生がどれほど人生にとって大切であるか、を知っているなら、私たちは、最後の締めくくりについても、本当はもっともっと勉強しておかなければならないのではないか、と思いました。